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【社説】朝米接触、柔軟な対北朝鮮戦略に活用しよう=韓国

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
21日からマレーシアであった北朝鮮と米国の接触は、激しい対立局面の中でようやく実現した対話という点で評価できる。

韓米外交当局は今回の対話に大きな意味を付与しようとしない。米国側の出席者が20年ほど前に対北朝鮮政策を担当した前職であるうえ、オバマ政権の立場を代弁したわけでもないというのがその理由だ。しかし北朝鮮側の出席者を見ると話は変わる。代表として出てきた韓成烈(ハン・ソンリョル)外務省米州局長とチャン・イルフン次席大使は名実ともに米国との接触および交渉を担当する核心当局者だ。こうした人物の認識と戦略が朝米関係、さらに北朝鮮の核問題にまで影響を与えるのは言うまでもない。したがって今回の接触を民間専門家の接触を意味する「2トラック」ではなく「1.5トラック(半官半民)」と見るべきだという主張が出ている。

予想通り今回の接触で意味のある合意が出てきたわけではない。それでも今回の対話がオバマ政権または次期政権の対北朝鮮当局者間の対話の出発点になる可能性があるという点で少なからず意味がある。次の大統領が誰であろうと、米国側の出席者は北朝鮮側の意思を整理し、次期政権に伝えるのは明らかだ。


オバマ政権が採択してきた「戦略的忍耐」政策は北朝鮮の核およびミサイル開発を阻止するのに失敗した。対話のない一方的な制裁だけでは何も解決しないというのは歴史が証明している。現在、韓米両国は一つの心で対北朝鮮制裁の手綱を握っている。現状況ではこうした制裁が避けられないが、これも対話を引き出すための手段であることを忘れてはいけない。一部では金正恩(キム・ジョンウン)政権に圧力を加えて内部から崩壊させるべきだという主張もあるが、これは現実を分かっていない。最近訪朝した外国人が伝えるように、金正恩政権の崩壊の兆候はどこにもない。

現在では北朝鮮の変化を引き出すのが韓半島(朝鮮半島)危機の唯一の解決策であり、このためには北朝鮮と外部世界の接触面を増やすしかない。今回のマレーシアでの接触が柔軟な対北朝鮮戦略手段として活用されることを期待する。



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