ミル財団がフランス有名料理学校「エコール・フェランディ」と推進した韓国料理グローバル化事業にチェ・スンシル氏（６０）とチャ・ウンテクＣＦ監督（４７）が主導的に介入したという関係者の陳述が出てきた。チェ氏とチャ監督はともに公式に財団とはいかなる関係もない外部の人物だ。特に「秘線」「文化界皇太子」とそれぞれ呼ばれるチェ氏とチャ監督は大統領の最側近に分類される。

昨年１１月から約７カ月間、ミル財団事務総長を務めたイ・ソンハン氏は最近、中央日報の記者に対し、「エコール・フェランディ事業の最終決定権者はチェ・スンシル氏とチャ監督だった。事業推進の過程でチャ監督は私を呼び出して会議を進め、予算の使用と事業方向に関する主な意思決定をした」と話した。イ前事務総長は「チャ監督に呼ばれて会議室に行ってみると、その場には常にチェ氏がいた」と主張した。続いて「事業の初期にある女性が現れ、すべての事案を決めるので、その正体が気になったが、後にその人がチェ氏であることを知った」と語った。

エコール・フェランディ事業はフランス名門料理学校エコール・フェランディに韓国料理を正規講座として導入し、韓国文化財財団が運営する「韓国の家」に分校（フェランディ－ミル学校）を設置するという内容が骨子だ。ミル財団設立からわずか１カ月後の昨年１１月、エコール・フェランディと了解覚書（ＭＯＵ）を締結して始まった。この事業のスローガンである韓国料理グローバル化は政府が力を注いでいる事業の一つだ。朴槿恵（パク・クネ）大統領は３月、エコール・フェランディ事業について「本当に意味があることだと思う」と関心を表した。


しかし韓国文化財財団はエコール・フェランディ事業に対し、韓国の伝統文化を保存して継承する空間に外国料理学校・飲食店が入ることに否定的な立場だった。この財団の関係者は「内部でも激しい反発があったが、どういうわけか一瀉千里に事業が進んだ」と話した。

ミル財団とともに疑惑の中心に浮上したＫスポーツ財団にもチェ氏が介入した状況が次々と出てきた。チェ氏の母娘が１００％の株を保有する「ザ・ブルーＫ」は大企業が、Ｋスポーツ財団のために募金した２８８億ウォン（約２６億円）を流用するためのペーパーカンパニーという疑惑を受けている。Ｋスポーツ財団のある関係者は「財団内部の関係者の間ではザ・ブルーＫの『ブルー』が青瓦台を意味し、政府レベルで全面的な支持をするはずという確信があった」と話した。実際、Ｋスポーツ財団の核心事業の一つであるＫスピリッツ（テコンドー演武団）は新生の演武団では異例にも国技院を抑えて大統領の海外歴訪に同行した。