韓国企業「ビッグ2」のサムスン電子と現代車がふらつくと、韓国経済の体力と素顔が赤裸々に表れている。韓国貿易協会が昨日発表した「韓国輸出トップ3国家の輸出比率変化」によると、昨年26%だった中国に対する韓国の輸出比率が今年1-8月には24.4%に下落した。さらに大きな問題は輸出の絶対金額が2013年をピークに3年連続で減少している点だ。北朝鮮の核に対応するためのTHAAD(高高度ミサイル防衛体系)配備のため中国の貿易報復が懸念されているが、これと関係なくすでに数年前から韓国が最大輸出国の中国で製品競争力を失っているというシグナルと見るしかない。
このような結果はこの数年間に急激に低下した韓国の産業競争力の現状を象徴的に見せている。根拠は多い。世界携帯電話ビッグ5のうち韓国企業はサムスン電子だけだ。残り3-5位は中国企業が占めた。今年グローバル100大ブランドでも中国企業は9社が含まれたが、韓国はサムスン電子が唯一だ。世界輸出市場の13大主要品目シェアでも2011-2015年に中国は18.3%を占めたが、韓国は5.3%にすぎなかった。中国市場でも韓国とは違い米国・欧州連合(EU)・日本は消費市場の高級化、安全とデザインを重視する需要の拡大に対応し、輸出比率が増えた。
問題はこうしたメガトレンドの変化にもかかわらず、韓国は安住して現実に目を向けていない点だ。中国は世界的な技術企業を次々と買収し、創業熱気が大陸を包み込んでいる。大卒者のうち創業者が年間300万人ずつ出ている。中国ベンチャー企業が資金を調達する「新三板」上場企業は1万社に達し、韓国の上場企業全体の5倍にのぼる。過去20年間、韓国社会を主導した386世代(90年代に30代になり、民主化運動中だった80年代に大学生活を送った、60年代生まれの世代)が理念葛藤を続け、政府規制が量産される間、中国の同じ世代は技術崛起にまい進した結果だ。
さらに今では主力産業がすべて漂流し、韓国を代表する企業は品質問題が疑われる状況になった。サムスン電子は機会費用まで合わせれば最新スマホ「ギャラクシーノート7」による損失が来年1-3月期まで7兆ウォンに達する。損失がこれで終われば幸いだが、米中メディアは過去のことまで暴いてサムスン電子バッシングに乗り出した。こうした危機状況で現代車労組は月4000ウォン(約368円)の基本給引き上げを手にするためにストライキで会社に3兆ウォンの損失を負わせた。生産支障で協力会社は連鎖倒産の恐怖を感じている。こうした恐怖は、今年12月の米国発利上げが始まれば、家計負債爆弾が炸裂し、就職・雇用寒波まで押し寄せ、パニックになるかもしれない。
悲観ばかりすることはできない。サムスン電子がつまずいてしまったとはいえ、頂点に到達した原動力は技術革新だった。進んでいる方向は正しいということだ。革新にはリスクが伴うしかない。成長エンジンがさびついた国内産業は成長の原動力だった革新力を育て、再び最高の品質で世界市場で真っ向から勝負しなければいけない。それが四面楚歌に陥った韓国が危機を突破する唯一の脱出口だ。
このような結果はこの数年間に急激に低下した韓国の産業競争力の現状を象徴的に見せている。根拠は多い。世界携帯電話ビッグ5のうち韓国企業はサムスン電子だけだ。残り3-5位は中国企業が占めた。今年グローバル100大ブランドでも中国企業は9社が含まれたが、韓国はサムスン電子が唯一だ。世界輸出市場の13大主要品目シェアでも2011-2015年に中国は18.3%を占めたが、韓国は5.3%にすぎなかった。中国市場でも韓国とは違い米国・欧州連合(EU)・日本は消費市場の高級化、安全とデザインを重視する需要の拡大に対応し、輸出比率が増えた。
問題はこうしたメガトレンドの変化にもかかわらず、韓国は安住して現実に目を向けていない点だ。中国は世界的な技術企業を次々と買収し、創業熱気が大陸を包み込んでいる。大卒者のうち創業者が年間300万人ずつ出ている。中国ベンチャー企業が資金を調達する「新三板」上場企業は1万社に達し、韓国の上場企業全体の5倍にのぼる。過去20年間、韓国社会を主導した386世代(90年代に30代になり、民主化運動中だった80年代に大学生活を送った、60年代生まれの世代)が理念葛藤を続け、政府規制が量産される間、中国の同じ世代は技術崛起にまい進した結果だ。
さらに今では主力産業がすべて漂流し、韓国を代表する企業は品質問題が疑われる状況になった。サムスン電子は機会費用まで合わせれば最新スマホ「ギャラクシーノート7」による損失が来年1-3月期まで7兆ウォンに達する。損失がこれで終われば幸いだが、米中メディアは過去のことまで暴いてサムスン電子バッシングに乗り出した。こうした危機状況で現代車労組は月4000ウォン(約368円)の基本給引き上げを手にするためにストライキで会社に3兆ウォンの損失を負わせた。生産支障で協力会社は連鎖倒産の恐怖を感じている。こうした恐怖は、今年12月の米国発利上げが始まれば、家計負債爆弾が炸裂し、就職・雇用寒波まで押し寄せ、パニックになるかもしれない。
悲観ばかりすることはできない。サムスン電子がつまずいてしまったとはいえ、頂点に到達した原動力は技術革新だった。進んでいる方向は正しいということだ。革新にはリスクが伴うしかない。成長エンジンがさびついた国内産業は成長の原動力だった革新力を育て、再び最高の品質で世界市場で真っ向から勝負しなければいけない。それが四面楚歌に陥った韓国が危機を突破する唯一の脱出口だ。
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