漢江の夜景
# 汝矣島(ヨイド)ソウルマリーナ船着き場を出発したヨットが時速30キロメートル(16ノット)で漢江を疾走した。船のへさきに立って全身で強い風を浴びた。美しい照明が入ってきた漢江大橋も、明るく火を灯したセビッ島もいつのまにか遠く消えた。蚕室(チャムシル)大橋までよどみなく走ったヨットは戻ってきて盤浦(パンポ)大橋近くにイカリをおろした。午後8時30分ちょうど、月光虹噴水ショーが始まった。音楽に合わせて踊る噴水ショーをワインを飲んで見ていると映画の中の主人公になったようだった。
漢江は猛暑と熱帯夜を追い払うには最適な避暑地だ。実際に漢江周辺は都心より温度が約5度低い。川の水が蒸発しながら熱を吸収するためだ。ソウル市漢江事業本部によれば昨年の漢江公園入場者約6800万人のうち34%の約2000万人が7~8月に漢江公園を訪問した。漢江公園のコンビニの夜間売り上げも1年で7~8月が最も高い。汝矣島と盤浦漢江公園でコンビニエンスストアを運営するパク・ジュヨンさん(31)は「5~6月より7~8月の夜間(午後7時~深夜12時)の売り上げの方が約10%高い」と話した。
夏の夜漢江(ハンガン)を楽しむ最も伝統的な方法は散歩とチメク(チキンとビール)だ。ゆったり散歩をしたりチメクを楽しみながら昼間に流した汗を冷ます。実際、芝生に静かに座って川の風に当たるだけでも暑さは一段と弱まる。しかし暗闇の中の漢江には意外に楽しみが多い。チューブスター・カヤックなど夜も楽しむことができるレジャープログラムが漢江公園各地に次から次へと導入された。過ぎし日の漢江が昼間に楽しむ避暑地だったとすると最近の漢江は夜の方がより楽しめる遊び場だ。
例えば遊覧船も進化した。遊覧船は毎晩趣のある水上ステージに変身する。遊覧船で国楽・ジャズなど多彩な公演が行われる。カヤックに乗って清潭(チョンダム)大橋の夜景を見物するのも特別な経験だ。纛島(トゥクソム)漢江公園で夜間カヤック体験を営むカン・ヒグさん(35)は「夜間カヤックは漢江の夜景を全身で感じること」と紹介した。
7月中旬から8月中旬まで1カ月間は漢江でキャンプできる機会も増える。常時運営される漢江蘭芝(ナンジ)キャンプ場(テント173棟)だけでなく夏にだけ蚕院(チャムウォン)・汝矣島・纛島漢江公園にテント430棟(蚕院100棟、汝矣島200棟、纛島130棟)が設置されるためだ。夜になれば漢江公園あちこちで音楽の流れる噴水が稼動する。ロマンチックな音楽、涼しい水の流れ、華やかな照明が交わった音楽噴水はすでに漢江を代表する夏の見どころになっている。
今年の夏はとりわけ暑い。類例がない暑さが連日押し寄せている。気象庁によれば先月の全国猛暑日数は平均5.5日で平年(3.9日)より多かった。先月の全国平均熱帯夜日数も4日で平年(2.3日)より多かった。実際、本格的な暑さは今からだ。8月は1年で最も暑い月だ。気象庁のキム・ヨンジン事務官は「先月の平均気温は平年より約2度高かった。8月の平均気温も平年より高いものと予想される」とし、「猛暑は今月末まで続くだろう」と予想した。
日が沈んだら漢江に出かけよう。漢江に出かけて楽しく遊ぼう。夜に楽しめばより良いレジャー、夜にだけ楽しむことができるレジャーに挑戦しよう。熱帯夜などどこかに行ってしまうと断言しよう。漢江は夜の方がよりおもしろい。
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