ヨン・サンホ監督の初の実写映画『釜山行き』は久しぶりに登場した韓国ウェルメイドブロックバスターとして評価されている。
『釜山行き』のプリクエル(前編)に該当するアニメ映画『ソウル駅』。俳優リュ・スンリョンが声優を引き受けている。来月公開。
『釜山行き』の成功はその個人を越えて、韓国商業映画に新たな素材の場を開放したという意味がある。ことしのカンヌ国際映画祭「ミッドナイトクリーニング」部門では「単なるゾンビ映画ではなく、韓国社会の現実をリアルに風刺している」との好評も受けた。韓国独立アニメ界の作家監督から商業映画の寵児として注目されているヨン監督に会った。
--『釜山行き』が目をみはるような興行成績を挙げている。
「ゾンビという素材を使ってはいるものの、見慣れた空間や普通のキャラクターで作品を作っていけば観客に通じるだろうと考えた。国内の多くの観客がゾンビ素材を楽しむ準備ができていたのかもしれない。『束草(ソクチョ)行き』、『結婚行き』、『退勤行き』などのパロディ物も見た。韓国でゾンビを使うとおもしろい素材になるということが分かった」
--ゾンビを素材にしようと思いついた契機は。
「『釜山行き』はプリクエル(前編)アニメ『ソウル駅』(8月18日公開)から始まった。ソウル全域にゾンビが現れた風景を描いた作品だ。日常的な風景となったソウル駅路上生活者がモチーフだが、その中で『路上生活者の顔が半分ぐらいない状態で歩き回ったらどうなるだろう』という想像をしてみた。そのゾンビをアクションブロックバスターの“列車”に乗せた作品が『釜山行き』だ」
<インタビュー>映画『釜山行き』監督「ゾンビ通じて今の韓国描ꮂたかった」(2)
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