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韓経:【社説】「韓米FTAで経済が改善」という米ITCの評価

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
米大統領直属の国際貿易委員会(ITC)が「韓米FTAの効果が米国経済にもプラス」という報告書を発表した。貿易収支、消費者厚生、投資などに良い影響を及ぼし、労働環境など主な分野で高いレベルの規範が導入されたということだ。特に韓国との貿易収支が157億ドル改善したと評価した。貿易赤字は2015年基準で283億ドルにのぼるが、FTAがなかったとすれば440億ドルに膨らんでいたという分析だ。

韓国政府は安堵する姿だ。否定的な評価が出ていれば、今後、反ダンピング関税など通商圧力が強まるという懸念があった。さらに米財務省が4月に韓国を日本、中国、ドイツ、台湾などとともに為替監視対象国に指定したばかりだ。米大統領選挙の過程でも韓米FTA効果に対する批判とともに再協議論まで提起されている状況だ。共和党大統領候補のドナルド・トランプ氏は数日前にも「米国の対韓貿易赤字が倍に増え、雇用10万件が消えた」と主張した。政府傘下機関だが、独立機構であり、準司法的権限があるITCの今回の評価は幸いだ。

もちろん韓国も韓米FTAで大きな効果を得ている。韓米FTAだけでない。輸出が17カ月連続で減少しているが、米国やEUなどとのFTAに支えられて善戦していると見なければいけない。自由貿易は共生の協定ということを喚起させる。それでも国内では反FTAの雰囲気が依然として存在する。貿易依存度がGDPの100%を超えるが、大変なことになるかのように話したりもする。こうした主張が虚構であることは数字が物語っている。


FTA効果は貿易活性化に限定されるものではない。比較劣位産業の構造改革を通じて産業構造を一段階アップグレードするモメンタムにならなければいけない。日本が米国・欧州などと二者間・多者間自由貿易協定を推進するのも同じ理由だ。韓国はFTAのリーダー国という声を聞くが、産業転換効果を最大化できていない。構造改革が至急になったのもこのためだ。FTAの効果を最大限に生かそう。



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