韓米FTAの評価に対するこうした論争は均衡が取れたものではない。韓米両国がお互い自分が見たい点だけを強調する姿であるからだ。時には誤解もあり、一般の人が理解しにくい内容も多い。両国間の貿易収支不均衡問題もそうだ。韓国の対米貿易黒字が韓米FTA発効後に増えたのは事実だ。2011年の124億ドルから昨年は280億ドルへと倍以上に増えた。
しかし韓国の対米黒字の増加はほとんどFTAの恩恵を受けていない乗用車や携帯電話、半導体などの輸出増加による結果だ。2015年の米国の韓国産製品輸入額720億ドルのうち乗用車が180億ドル、携帯電話が73億ドル、半導体が33億ドルと、この3つの品目が全体輸入額の40%を占める。ところが昨年まで韓国の乗用車輸出に対する米国の関税は韓米FTA発効前と同じ2.5%だった。携帯電話と半導体は韓米FTA発効前から関税がなかった。したがってこれら品目の対米輸出が増えたからといって、これをすべて韓米FTAの影響と見るのは適切でない。
しかし韓国の対米黒字の増加はほとんどFTAの恩恵を受けていない乗用車や携帯電話、半導体などの輸出増加による結果だ。2015年の米国の韓国産製品輸入額720億ドルのうち乗用車が180億ドル、携帯電話が73億ドル、半導体が33億ドルと、この3つの品目が全体輸入額の40%を占める。ところが昨年まで韓国の乗用車輸出に対する米国の関税は韓米FTA発効前と同じ2.5%だった。携帯電話と半導体は韓米FTA発効前から関税がなかった。したがってこれら品目の対米輸出が増えたからといって、これをすべて韓米FTAの影響と見るのは適切でない。
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