韓国最大のわいせつサイトとして悪名高いソラネットの創設メンバー４人の身元と逃避先が警察に確認された。１９９９年にソラネットを開設して運営してきた創設メンバーはＡ（４５）と妻、４０代と推定されるＢの夫婦の４人。このうちＡはソウル大、Ｂ夫婦も国内名門大出身であることが確認された。警察はこのほかにもサイト運営スタッフが３人いると把握している。

ソウル警察庁サイバー捜査課によると、ソラネット運営スタッフの身元はその間、徹底的にベールに包まれてきた。Ａらはソラネットで実名の代わりに「テリー・パク」 「ケイ・ソン」などの仮名を使用し、隠密に活動してきた。わいせつサイト運営が合法である米国・欧州などにサーバーを置いてサイトを維持してきた。またソラネット運営で得た収益金で海外を転々としながら居住し、捜査を避けた。Ａらがサイト運営で得た広告・違法賭博収益だけで１００億ウォン（約９億円）を超えると警察は推定している。

国内法が適用されない海外で警察と鬼ごっこをしながらソラネットは国内ネットユーザーから「難攻不落」と呼ばれた。ソラネット運営スタッフは「米国国籍の在米同胞」「体が不自由な障害者」という噂まで広まった。


警察は今年４月、「Ａらが海外の逃避先を転々としている」という機密情報を入手し、東南アジアのある空港に捜査官を急派した。警察は入国フロアに入ってくるＡ夫婦を発見した。サイト開設から１７年目、ソラネット運営スタッフの実体を初めて確認する瞬間だった。しかし警察はＡ夫婦を検挙できなかった。国内で発給された令状で該当国の永住権を取得した容疑者を逮捕できなかったからだ。

警察の関係者は「新しい逃避先を確認し、身元を特定しただけに、捜査網は非常に狭まった状態」と説明した。続いて「ソラネット運営者は豪州や東南アジアの国々で永住権を取得し、相対的に名前が知られていない国で永住権に準ずるビザの発給を受け、逃避先に利用してきた」とし「米国や、サーバー家宅捜索で捜査共助をしたオランダなどでは永住権を取得できないことが確認された」と話した。警察はＢ夫婦の身元と居住地も確認し、該当国との捜査共助を進めている。

２０１０年に会員１００万人を超えたソラネットは隠しカメラの映像や「リベンジポルノ」など違法わいせつ物の温床と見なされてきた。昨年は「ウォーターパークシャワー室隠しカメラ」映像がソラネットを通じて広まった。このため国内では女性を中心にソラネット廃止のための請願運動まで行われた。

法の網を巧妙に避けてきたソラネットは今年４月、結局、撤退を迎えた。警察はオランダと国際捜査共助を行い、ソラネットの核心サーバーを家宅捜索して閉鎖した。ソラネット運営スタッフは６日、公式ツイッターアカウントを通じて「ソラネットサービスを公式に閉鎖し、ツイッターも脱退する」として白旗を揚げた。

警察の関係者は「運営スタッフ検挙のためには何よりも海外捜査機関との円滑な協力、犯罪者引き渡し要請処理問題がカギ」とし「Ａらが随時住居を変えて新しい国で永住権を取得し、居住地を変える可能性があるため、動きに注目している」と話した。