サッカー韓国代表が「無敵艦隊」スペインに完全に沈められた。

シュティーリケ監督（６２）が率いる韓国代表は１日（日本時間）、オーストリア・ザルツブルクのレッドブルアリーナでスペインと評価試合を行い、１－６で大敗した。最初の失点後に守備が崩れ、ミスを連発した。数少ないチャンスを迎えても一発を決められなかった。

序盤はスペインを相手に善戦した。前半７分、孫興民（ソン・フンミン）が南泰煕（ナム・テヒ）からパスを受けて左足で鋭いシュートを放った。ゴールは外れたが、スペインを緊張させるプレーだった。前半２２分には黄儀助（ファン・ウイジョ）が相手ペナルティーエリア正面からタイミングよくシュートを試みたが、ボールを正確にとらえることができなかった。黄儀助は何度かチャンスをつかんだが、得点に結びつけることはできなかった。


韓国代表は前半、ボール支配率が４６％と、スペインに大きく劣らなかった。有効シュートも３本と、スペインの５本と大差はなかった。勝負を分ける得点力の限界が改めて指摘される。スペインは違った。一発で韓国の集中力を崩し、執拗に攻めた。

前半３０分にダビド・シルバにＦＫを決められた後、わずか８分間に３失点した。シルバは左足でゴール右隅に正確にＦＫを突き刺した。スピード、角度ともに完ぺきなシュートだった。

続いて前半３２分には、張賢秀（チャン・ヒョンス）のヘディングパスを受けるためにＧＫ金鎮鉉（キム・ジンヒョン）が飛び出したが、相手選手との競り合いで捕球できず、セスク・ファブレガスにつながれて失点した。前半３８分にはスペインの逆襲を防げず、ノリートに３点目を決められた。

「無敵艦隊」の大砲は後半も続いた。後半５分にＣＫを得たスペインはティアゴ・アルカンタラのクロスにアルバロ・モラタが頭で合わせて４点目を決めた。守備が崩壊した韓国は後半８分、ノリートにゴールを許し、後半８分までに５失点となった。試合終了間際にはモラタがゴールを追加した。韓国代表が競技力はもちろん、精神力の面でも自滅する瞬間だった。

慰めとなったのは後半に交代出場した選手たちの活発な動きだった。シュティーリケ監督は後半、任倉佑（イム・チャンウ）、李在成（イ・ジェソン）、朱世種（チュ・セジョン）、石鉉俊（ソク・ヒョンジュン）を投入して雰囲気の反転を狙った。後半３８分、朱世種がこの日、韓国の初ゴールを決めるなど、前半に比べて自信のあるプレーを見せた。

韓国は２０１２年５月、ブラジルワールドカップ（Ｗ杯）地域最終予選の前、スペインと対戦して１－４で敗れている。

シュティーリケ監督は試合後、「もっと点差が開いてもおかしくない試合だった」と冷静に評価した。