タイのアリヤ・ジュタヌガーン（２１）がついに米女子プロゴルフ協会（ＬＰＧＡ）ツアーで初優勝した。タイの選手がＬＰＧＡツアーで優勝したのも初めてだ。

ジュタヌガーンは９日、米アラバマ州ＲＴＪゴルフトレイル・キャピトル・ヒル・セネターＣで行われたヨコハマタイヤＬＰＧＡクラシックで通算１４アンダーをマークし、梁熙英（ヤン・ヒヨン、２７、ＰＮＳ）らを１打差で抑えて優勝した。優勝賞金１９万５０００ドル（約２億３０００万ウォン）を獲得した。タイ女子ゴルフは２０年近くＬＰＧＡツアーで韓国選手の壁に阻まれ、優勝とは縁がなかった。このためタイ女子ゴルフのＬＰＧＡツアー挑戦は「残酷史」と呼ばれた。

タイ女子ゴルフの「残酷史」は１８年前にさかのぼる。パク・セリ（３９、ハナ金融）が「裸足の闘魂」を見せた１９９８年の全米女子オープン。タイ系米国人ジェニー・チュアシリポン（３９）がプレーオフの末に敗れ、タイの苦しい歴史が始まった。パク・セリは当時、延長２０ホール（１８ホールラウンド＋サドンデス２ホール）の激戦の末、チュアシリポンを降した。


２００４年のナビスコ選手権では母がタイ人のタイ系ソン・アリ（３０）が朴祉垠（パク・ジウン、３７）に１打差で敗れて準優勝に終わった。その後、タイはＬＰＧＡツアー歴代最年少となる１１歳で２００７年ホンダＬＰＧＡタイランドに出場したアリヤ・ジュタヌガーンに大きな期待をかけた。ジュタヌガーンは２０１１年と２０１２年、米ジュニアゴルフ協会最高の選手に選ばれた「ゴルフ天才」だった。当時はリディア・コ（１９）より注目されていた。

しかしタイゴルフがＬＰＧＡツアーで初優勝を果たすのは容易でなかった。２０１３年、ジュタヌガーンはタイで開催された本田タイランドでチャンスをつかんだ。２打差リードで最終ホールに入ったジュタヌガーンはホームのファンに立派な優勝場面を見せようと無理なプレーをし、優勝を逃した。無理に２オンを狙ってトリプルボギーをたたき、ほぼ手にしていた優勝を逃した。当時、ジュタヌガーンは姉モリヤ（２２）を抱きしめながら涙を流した。ジュタヌガーンのミスのおかげで朴仁妃（パク・インビ、２８、ＫＢ金融グループ）が幸運の優勝をつかんだ。この大会で優勝すればＬＰＧＡツアーに直行できたジュタヌガーンは２年後の２０１５年、ＬＰＧＡツアーＱスクールを通じて米国舞台に合流した。

アリヤ・ジュタヌガーンの本格合流で期待が高まったが、タイはその後も韓国に２回も優勝を阻まれた。２０１５年バハマクラシックでは「逆転の女王」キム・セヨン（２３、未来アセット）がプレーオフでジュタヌガーンを抑えて優勝した。優勝のチャンスをまた逃したジュタヌガーンはその後、ドライバーイップス（恐怖症）まで経験し、１０大会連続で予選落ちした。



＜ゴル璃＞タイ女子選手、１８年続いたＬＰＧＡ「残酷史」に終止符（２）