北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)第1書記が6日の朝鮮労働党第7回党大会で開会演説をした。さまざまな発言のうち核心的な内容は次の通りだ。
まず第7回党大会を歴史的な時期に招集したという部分だ。これは党大会が1980年の第6回党大会から36年ぶりに開催されることに対する解釈であり意味付与だ。90年代初期のソ連をはじめとする東欧の社会主義国の崩壊と94年の金日成(キム・イルソン)主席の死去、続く90年代後半の「苦難の行軍」の状況で党大会を開催できなかったという点を遠回しに表現したものだ。とても厳しい内外の情勢の中で体制を守ってきたことに対する回想の中で今回の大会が名実ともに金正恩体制を宣言する行事であることを際立たせる表現でもある。今回の党大会は金正恩印の世代交代、金正恩印の政治・対外関係・経済を宣言する行事という点を内外に認識させるものでもある。
4回目の核実験とロケット発射成功を掲げているのも注目に値する。金第1書記の立場ではいま政治的功績として掲げられるものは核実験とロケット発射しかない。事実北朝鮮住民が肌で感じる「人民経済」の改善は明確な成果を上げられずにいる。最近始まった大衆動員運動の「70日戦闘」もスローガンばかり乱舞しただけで成果はほとんどなかった。こうした中で政治軍事部門を目立たせるほかはない現実の反映で核実験とロケット発射に対する強調が際立った。
金正恩が自身の口から帝国主義連合勢力と単独で相対し戦ったという話も目を引く。解釈すると中国をはじめとする社会主義の旗を掲げた国がほとんど資本主義に同化されたという話に聞こえる。これは国際社会の対北朝鮮制裁に参加している中国に対する強い不満を遠回しに表現したものだ。第6回党大会の際に李先念中国国家副主席が祝賀使節団として平壌(ピョンヤン)に来たのに比べ、今回は祝電1通を送っただけだったことに対する恨めしさを帝国主義と単独で孤独に戦っていると遠まわしに表現したとみられる。
最後に社会主義革命完成に向けた方向を提示するという発言も注目する必要がある。社会主義の旗を降ろさずに体制を維持させる、そして変化や改革・開放よりは体制固守という、より保守的なアプローチをするというニュアンスと読み取れる。国際社会の圧迫を米国が主導していると見る北朝鮮は、一度押されればずっと押される、このために歯には歯、目には目で圧迫に強く対応するという意志を示したと解釈される。対話よりは相当期間国際社会と対立するとみられる。
金正恩の第7回党大会開幕演説は宣伝的で大会の方向を大きな枠組みで提示する意味が強かった。現在行われている金正恩の総和報告と最終日の党中央委員会全員会議で選出される政治局常務委員会、政治局、秘書局など「中央指導機関の新しい働き手」の面々を見れば労働党の今後の中長期戦略と政策方向を大きな枠組みで知ることができるだろう。(中央SUNDAY第478号)
キム・ヨンヒョン東国(トングク)大学北朝鮮学科教授
まず第7回党大会を歴史的な時期に招集したという部分だ。これは党大会が1980年の第6回党大会から36年ぶりに開催されることに対する解釈であり意味付与だ。90年代初期のソ連をはじめとする東欧の社会主義国の崩壊と94年の金日成(キム・イルソン)主席の死去、続く90年代後半の「苦難の行軍」の状況で党大会を開催できなかったという点を遠回しに表現したものだ。とても厳しい内外の情勢の中で体制を守ってきたことに対する回想の中で今回の大会が名実ともに金正恩体制を宣言する行事であることを際立たせる表現でもある。今回の党大会は金正恩印の世代交代、金正恩印の政治・対外関係・経済を宣言する行事という点を内外に認識させるものでもある。
4回目の核実験とロケット発射成功を掲げているのも注目に値する。金第1書記の立場ではいま政治的功績として掲げられるものは核実験とロケット発射しかない。事実北朝鮮住民が肌で感じる「人民経済」の改善は明確な成果を上げられずにいる。最近始まった大衆動員運動の「70日戦闘」もスローガンばかり乱舞しただけで成果はほとんどなかった。こうした中で政治軍事部門を目立たせるほかはない現実の反映で核実験とロケット発射に対する強調が際立った。
金正恩が自身の口から帝国主義連合勢力と単独で相対し戦ったという話も目を引く。解釈すると中国をはじめとする社会主義の旗を掲げた国がほとんど資本主義に同化されたという話に聞こえる。これは国際社会の対北朝鮮制裁に参加している中国に対する強い不満を遠回しに表現したものだ。第6回党大会の際に李先念中国国家副主席が祝賀使節団として平壌(ピョンヤン)に来たのに比べ、今回は祝電1通を送っただけだったことに対する恨めしさを帝国主義と単独で孤独に戦っていると遠まわしに表現したとみられる。
最後に社会主義革命完成に向けた方向を提示するという発言も注目する必要がある。社会主義の旗を降ろさずに体制を維持させる、そして変化や改革・開放よりは体制固守という、より保守的なアプローチをするというニュアンスと読み取れる。国際社会の圧迫を米国が主導していると見る北朝鮮は、一度押されればずっと押される、このために歯には歯、目には目で圧迫に強く対応するという意志を示したと解釈される。対話よりは相当期間国際社会と対立するとみられる。
金正恩の第7回党大会開幕演説は宣伝的で大会の方向を大きな枠組みで提示する意味が強かった。現在行われている金正恩の総和報告と最終日の党中央委員会全員会議で選出される政治局常務委員会、政治局、秘書局など「中央指導機関の新しい働き手」の面々を見れば労働党の今後の中長期戦略と政策方向を大きな枠組みで知ることができるだろう。(中央SUNDAY第478号)
キム・ヨンヒョン東国(トングク)大学北朝鮮学科教授
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