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【社説】生活化学物質を安全に使用できる国なのか=韓国

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
妊婦・乳児など143人が肺の損傷で死亡した加湿器殺菌剤死亡事件に対する検察の捜査が本格的に始まり、生活化学物質の安全性問題が俎上に載せられている。今回の事件は科学的に見ると「殺生物剤(Biocide)による公衆保健危機」に該当する。殺生物剤とは生活環境で人間が望まない微生物・虫などを除去する生活化学物質だ。衛生を重視する現代社会では必需品となっている。生活化学物質の30%ほどを殺生物剤が占める理由だ。

殺生物剤は低濃度で使用されるが、人体に露出するうえ露出の頻度が多い。このため職業病を起こすおそれがある産業用有毒物質に劣らず厳格に管理されなければいけない。最も大きな問題は、人体に対する安全性が完全に確認されていない物質も市場に堂々と流通している点だ。より衛生的に生活しようと使用した加湿器消毒剤が人間の命を奪った今回の事件も、こうした管理問題で生じた人災だったと見ることができる。床の清掃に使用する殺生物剤を安全性の確認もなく加湿器消毒剤に転用し、それが肺に問題を起こし、結局、大きな惨事につながった。

したがって今回の事件をきっかけに、殺生物剤をはじめとする生活化学物質全般に対する安全性管理を強化する必要がある。そのためにはまず危害の恐れがあったり安全性が十分に確認されていない生活化学物質に対する全般的な再検証が求められる。必要なら費用と時間をかけても全数調査をしなければいけない。安全性が確立されていない物質は確認が完了するまで市場への進入を防ぐなど、生活化学物質の安全を確保する政府全体レベルの総合対策も欠かせない。


根本的な問題は、まだ国内に殺生物剤を総合的に扱う法的・制度的な生活化学安全システムが十分に整っていない点だ。欧州連合(EU)の場合、こうした問題点を早くから看破し、1998年2月に「殺生物剤管理指針」を導入し、安全性が確認されていなかったり申告されていない物質を含む殺生物製品を市場からなくした。すべての殺生物質は人体および環境に対する影響を確認した後、当局の許可を受けて使用することにした。2013年からは殺生物剤管理法を発効し、発がん性・生殖毒性・残留性・生物濃縮性など人体や環境に有害の可能性がある物質は生産と流通自体を最初から禁止している。

しかし韓国では、加湿器殺菌剤による肺疾患を環境性疾患に指定する程度の内容だけが立法予告されただけだ。殺生物剤を法的・制度的に積極的に管理し、国民の生活の安全を高めることができる関連立法はない。「化学物質登録法及び評価に関する法律」で一部の殺生物剤だけを制限的に管理対象に含めているだけだ。国民が生活化学物質を安心して使用するには別途の「殺生物剤管理法」の制定が避けられない。加湿器殺菌剤と類似の事件を根本的に防ぐには、殺生物剤を体系的に管理して国民を保護する法を速かに作らなければいけない。政府と国会がともに取り組む必要がある。殺生物剤から安全な大韓民国を作るのは、加湿器殺菌剤の被害者を慰めることでもある。



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