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【社説】為替レート操作国指定を回避できたと安心することではない=韓国

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
米国財務省が先週末、韓国を為替レート政策監視対象国(monitoring list)に分類した。

貿易制裁対象である「深層分析国(為替操作国)」に指定されるかと憂慮していた韓国政府としては一息ついたことになる。監視対象国には中国・日本・台湾・ドイツも含まれた。

為替操作国に指定されれば米国の強力な経済制裁を受ける。米国企業の投資を制限して該当国企業の米国内の調達市場進入を禁止し、国際通貨基金(IMF)を通した圧迫も加える可能性がある。外国為替市場版スーパー301条と呼ばれる「ベネット・ハッチ・カーパー(BHC)」法が今年発効されたからだ。指定要件は3つだ。①対米貿易黒字が多く、②経常収支の黒字額が大きく、③為替レート政策が一方向に注がれている国だ。韓国は①②は合っているが③ではないとの判定を受けて為替操作国の指定をかろうじて免れた。それでも安心することではない。


為替レートが市場で決定されると信じるならば、それは純真な発想だ。為替レートは外交であり、銃刀なき戦争だ。中国・日本を見れば即座に分かる。米国は数年前まで中国を「為替レート操作国」と公開批判していた。すると中国は米国との経済外交に集中した。その結果、米国の同意のもと昨年には人民元を国際決済通貨に編入させることができた。安倍首相が過去3年間、円安の甘い汁を味わったのも米国の容認があったからだ。だがそんな蜜月も終わりつつある。先週末、日本・中国の通貨価値は大きく上がった。ドル安が本格化しながら米国発の通貨戦争が始まる兆しだ。

今年は乗り越えたが、来年も無事だという保障はない。米国がテストケースとして手を加えるなら中国・日本よりは相対的に与しやすい韓国になる可能性が大きい。そんなことは絶対に無いようにしなければならない。まず政府は対米為替レート外交の接触面を大きく広げなければならない。対米黒字は輸出が増えたからではなく収入が減ってできた「不況型黒字」だという点を十分に納得させなければならない。市場と緊密に意思疎通して介入を最小化するのは基本だ。この際、韓国の輸出企業も変わらなければならない。これ以上政府の為替レートの盾に頼らず、実力に頼らなければならない。



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