29日、中国北京の釣魚台国賓館の芝生に展示された「808呼吸する花」。韓日中30人会議が制定した共用漢字808字をモチーフにしたレンゲ型の作品。
中国の張業遂筆頭外務次官は祝辞で「基礎が安定していなければ山が揺れる」とし「3カ国協力の安定した政治的基礎と広範囲の国民世論の支持が必要だ」と述べ、公共外交の重要性を強調した。このために「3カ国協力事務局を協力財団へと発展させることを検討しよう」と提案した。
韓国代表団は北朝鮮の5回目の核実験阻止のために断固たる共同対応を促した。高建(コ・ゴン)元首相は基調演説で、「北の核の脅威に対する米国と韓日中3カ国の共同対応は、北東アジアの新しい地政学的秩序を構築する試金石になるだろう」とし「北東アジアに新たな冷戦が表れないよう、米中関係の安定的かつ互恵的な発展に向けて3カ国は知恵を集めなければいけない」と強調した。
中国の趙啓正元国務院新聞弁公室主任は「もし北朝鮮の核実験が続いて局地戦争でも発生すれば、数百万人の難民が発生しかねない」とし「公共外交フォーラムでは北の核に対する発想の転換と賢い解決法を導き出さなければいけない」とした。
外交が国内の政治に振り回される現実に対する懸念も提起された。文正仁(ムン・ジョンイン)延世大教授は「北東アジアの現実を見ると、国内政治が可能なことも不可能にしている」とし「北東アジア統合を目指す政治基盤が用意されなければ平和と安定の摸索は容易ではない」と指摘した。
3カ国首脳が昨年合意した「2020年3カ国間年間人的交流3000万人達成」に向けた案も提示された。海江田万里日中国際交流協会会長は「日本の学生が韓国語と中国語を習う機会が少ない」とし「相手国の言語教育の機会を増やし、相互訪問欲求を育てる必要がある」と提案した。
一方、フォーラムに出席する予定だった若宮啓文元朝日新聞主筆が前日、北京で突然死去したことで、出席者は故人に哀悼の意を表し、フォーラムは厳かな雰囲気で進行された。
この日、釣魚台国賓間の芝生には中央日報の主導で韓日中30人会が2013年に制定した共用漢字808字をチェ・ジョンファ氏が形象化した設置美術「808呼吸する花」が展示された。この作品は昨年11月にソウル朝鮮ホテルで開催された30人会議の「シャンデリア」、3月の「芸術の殿堂」書道博物館リニューアル展に展示された「波文」に続き、レンゲの形状に進化した。チェ氏は「泥の中で毎日新しく咲くレンゲのように、韓日中が当面の困難の中でも清らかな未来を準備しようという趣旨を込めた」と説明した。
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