韓国国宝第1号崇礼門(スンネムン、南大門)と宝物第1号東大門(トンデムン)、現存する最古の建物である鳳停寺(ボンジョンサ)の極楽殿、最も美しいと言われる浮石寺(プソクサ)の無量寿殿、5階建ての木塔である法住寺(ポプチュサ)の捌相殿…。
今月22日、慶尚北道慶山市慈仁面北四里(キョンサンブクド・キョンサンシ・チャインミョン)に位置する韓国伝統建築研究院で目にした建築物の模型だ。単なるミニチュアではない。50年以上にわたって数多くの伝統建築物の修理・建築に携わってきた都片手(後述)のキム・ボムシクさん(74)が設計図から作った縮小模型だ。
倉庫2カ所にアカマツ・チョウセンゴヨウマツで作った90棟余りの国宝・宝物などが陳列されている。平面基準で実物の10分の1の大きさだが、精巧につくられている。倉庫横の工房では作業の真っ最中だった。都片手の弟子4人が大邱(テグ)慶尚監営(カミョン)の宣化堂(シンファダン)の建物をつくっているところだった。最近、安東(アンドン)に道庁を移転した慶尚北道が製作を依頼した。キム・ボムシクさんは「模型はサイズが小さく資材は少なくて済むが、作業過程は大きな建物と似ていて一日の人件費も同じようにかかる」とし「模型だが労力に違いはない」と強調する。彼らは現場工事がない時には縮小模型をつくっている。一つ完成させるのに最低3カ月かかる。設計図があってこそ正確に再現することができる。縮小模型を製作する理由を尋ねた。
「引退する日はそう遠くない。その前に模型を作っておけば専攻学生や古建築の研究者が勉強する時に役立つのではないだろうか」。
自分がいなくなる前に模型を通じて伝統建築の精神と技術を伝授するという意味だ。このため構造を見ることができるように屋根を半分だけ覆った模型図ある。それでも柱や垂木ひとつに至るまで本数や技法はそのままだ。最近では、韓国式家屋をつくりたいと考えている人々が参考になるように形態ごとに模型図を作っている。今月20日には慶尚北道が推進してきた「慶北型韓国式家屋」の各モデルを完成させて公開した。
韓国の大工は家具を扱うと小木匠、宮廷・寺院など建築物を建てると大木匠と呼ばれる。小木匠・石工・美匠(床や壁の仕上げをする職人)・丹青匠(模様や色入れをする職人)などを総括する責任を負う大木匠を都片手と呼ぶ。キム・ボムシクさんは都片手のキム・トクヒさんの息子キム・ユンウォンさんの下で1964年に大工としてのキャリアをスタートさせた。当時、金泉(キムチョン)の直指寺清風寮(チクチサ・チョンプンリョ)の新築作業に参加した。忠清南道瑞山(チュンチョンナムド・ソサン)が故郷だが、仕事のため慶北に定着した。その後、清道(チョンド)雲門寺(ウンムンサ)観音殿、江華(カンファ)伝燈寺(チョンドゥンサ)極楽殿、務安(ムアン)弥勒寺(ミルクサ)大雄殿など全国の寺院・文化財200件余りの修理・復元・新築に携わった。1977年に韓国文化財庁文化財修理技能者になり、2015年に慶尚北道の無形文化財第37号大木匠になった。全国に10人もいない都片手のひとりだ。
キム・ボムソクさんは韓日中3国の伝統建築は似ているようでそれぞれ違うと話した。中国伝統建築が大陸の気質そのままに大きく荘重だとすると、島国の日本は直線をとりわけ好むと比較した。さらに日本は垂木も四角で作るという。それに比べて韓国は自然に順応する曲線を好む。そのため韓国伝統建築が最も美しいというのが彼の評価だ。韓国式家屋が韓流を導く次なる素材だと強調する。国内外どこへでも駆けつけて見せることのできる縮小模型を手がけている理由だ。
今月22日、慶尚北道慶山市慈仁面北四里(キョンサンブクド・キョンサンシ・チャインミョン)に位置する韓国伝統建築研究院で目にした建築物の模型だ。単なるミニチュアではない。50年以上にわたって数多くの伝統建築物の修理・建築に携わってきた都片手(後述)のキム・ボムシクさん(74)が設計図から作った縮小模型だ。
倉庫2カ所にアカマツ・チョウセンゴヨウマツで作った90棟余りの国宝・宝物などが陳列されている。平面基準で実物の10分の1の大きさだが、精巧につくられている。倉庫横の工房では作業の真っ最中だった。都片手の弟子4人が大邱(テグ)慶尚監営(カミョン)の宣化堂(シンファダン)の建物をつくっているところだった。最近、安東(アンドン)に道庁を移転した慶尚北道が製作を依頼した。キム・ボムシクさんは「模型はサイズが小さく資材は少なくて済むが、作業過程は大きな建物と似ていて一日の人件費も同じようにかかる」とし「模型だが労力に違いはない」と強調する。彼らは現場工事がない時には縮小模型をつくっている。一つ完成させるのに最低3カ月かかる。設計図があってこそ正確に再現することができる。縮小模型を製作する理由を尋ねた。
「引退する日はそう遠くない。その前に模型を作っておけば専攻学生や古建築の研究者が勉強する時に役立つのではないだろうか」。
自分がいなくなる前に模型を通じて伝統建築の精神と技術を伝授するという意味だ。このため構造を見ることができるように屋根を半分だけ覆った模型図ある。それでも柱や垂木ひとつに至るまで本数や技法はそのままだ。最近では、韓国式家屋をつくりたいと考えている人々が参考になるように形態ごとに模型図を作っている。今月20日には慶尚北道が推進してきた「慶北型韓国式家屋」の各モデルを完成させて公開した。
韓国の大工は家具を扱うと小木匠、宮廷・寺院など建築物を建てると大木匠と呼ばれる。小木匠・石工・美匠(床や壁の仕上げをする職人)・丹青匠(模様や色入れをする職人)などを総括する責任を負う大木匠を都片手と呼ぶ。キム・ボムシクさんは都片手のキム・トクヒさんの息子キム・ユンウォンさんの下で1964年に大工としてのキャリアをスタートさせた。当時、金泉(キムチョン)の直指寺清風寮(チクチサ・チョンプンリョ)の新築作業に参加した。忠清南道瑞山(チュンチョンナムド・ソサン)が故郷だが、仕事のため慶北に定着した。その後、清道(チョンド)雲門寺(ウンムンサ)観音殿、江華(カンファ)伝燈寺(チョンドゥンサ)極楽殿、務安(ムアン)弥勒寺(ミルクサ)大雄殿など全国の寺院・文化財200件余りの修理・復元・新築に携わった。1977年に韓国文化財庁文化財修理技能者になり、2015年に慶尚北道の無形文化財第37号大木匠になった。全国に10人もいない都片手のひとりだ。
キム・ボムソクさんは韓日中3国の伝統建築は似ているようでそれぞれ違うと話した。中国伝統建築が大陸の気質そのままに大きく荘重だとすると、島国の日本は直線をとりわけ好むと比較した。さらに日本は垂木も四角で作るという。それに比べて韓国は自然に順応する曲線を好む。そのため韓国伝統建築が最も美しいというのが彼の評価だ。韓国式家屋が韓流を導く次なる素材だと強調する。国内外どこへでも駆けつけて見せることのできる縮小模型を手がけている理由だ。
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