日本とエクアドル…。太平洋を囲む「負の連鎖」で強震が相次ぎ発生している。地震被害に対する人々の関心も高まっている。ともに原子力発電所の安全性も新たに議論になっている。果たして韓国の地震への備えの実態はどうだろうか。
ソウル市によれば、ソウル市内には現在560カ所の耐震設計対象の道路施設がある。だが103カ所(18.4%)は地震に耐えうる補強作業がいまだに行われていない状態だ。橋梁・高架道路のような地上構造物362カ所のうち95カ所、地下道・トンネルなど地中構造物198カ所のうち8カ所が地震に対応していない。京釜(キョンブ)高速道路が良才川(ヤンジェチョン)を通過する良才川橋と江辺(カンビョン)北路と中浪川(チュンナンチョン)が出会う豆毛橋(トゥモギョ)など一部の橋梁は現在、耐震補強工事を行っているところだ。ソウル市の都市施設課の関係者は「規模が大きい施設でも主な路線上にある施設の補強工事を優先的に実施しており、漢江(ハンガン)を通る橋梁については耐震補強が完了した」と話した。
◆ソウル・釜山、大都市ほど耐震率低く
地面の下の地下鉄もやはり不安だ。建設工事が、相対的に最近行われた地下鉄5~9号線は耐震設計がなされており心配がない。だが1970~80年代に建設された1~4号線はまだ不十分だ。ソウル市とソウルメトロによれば全体146.8キロのうち耐震機能補強が必要な区間は2013年末基準で53.2キロだった。このうち2014~2015年間に補強作業に入ったのは23.3キロ(43.8%)と集計された。いまだ1~4号線の全体区間の20%は、地震に無防備な状態ということだ。ソウルメトロ側は2014年から今年の年末までに1254億ウォンの予算を耐震補強に投じる予定だ。しかし補強工事を完了するには今後も1500億ウォン以上の予算が必要だと推算されている。
これと共にソウル市内の民間建築物も耐震設計の反映率が26.2%に過ぎない。今年1月末現在の耐震対象となっている民間建築物28万7430棟のうち7万5192棟だけが耐震設計となっている。特に全国の市・道別耐震率を見るとソウル・釜山(プサン)・大邱・仁川(インチョン)など大都市であるほど低く、30%を下回っている。新たに建設された世宗(セジョン)市だけが50%を上回っている。
耐震設計関連企業であるユノビクスENCのチェ・ジェソン技術研究所長は「一般的に耐震設計と言うと建物だけを考えるが、地震災害の状況でも機能が維持されなければならない警察・消防署・気象庁・報道機関などは建物内部の電力・通信・上下水道・ガス施設と消防システムの耐震機能を補強しなければならない」と強調した。
◆梁山断層近くの原発の安全性議論も
日本の熊本地震が発生した16日、釜山・蔚山(ウルサン)と慶尚南道(キョンサンナムド)、大邱(テグ)・慶尚北道などの地域を中心に消防当局に3900件余りの地震関連の申告があった。釜山の古里(コリ)や慶州(キョンジュ)などに設置された原子力発電所の安全についての憂慮も提起された。盈徳(ヨンドク)~慶州~梁山(ヤンサン)につながる梁山断層が活断層で、断層と近い原子力発電所の地震への備えが充分なのかという疑問が出てきている。環境運動連合では声明書を通じて「新古里(シンゴリ)3・4号機だけが耐震設計0.3G(Gは重力加速度)でマグニチュード6.9の地震を耐えることができ、残りの釜山・慶州に設置された14機は耐震設計0.2gでマグニチュード6.5の地震まで耐えられる」と主張した。環境運動連合は「盈徳~慶州~梁山につながる梁山断層が活断層なので、大規模地震の発生に備えて耐震設計の上方修正計画を立てるべきだ」と促した。(中央SUNDAY第476号)
ソウル地下鉄1~4号線区間の20%、大地震になれば「ガラガラ崩れる」(2)
ソウル市によれば、ソウル市内には現在560カ所の耐震設計対象の道路施設がある。だが103カ所(18.4%)は地震に耐えうる補強作業がいまだに行われていない状態だ。橋梁・高架道路のような地上構造物362カ所のうち95カ所、地下道・トンネルなど地中構造物198カ所のうち8カ所が地震に対応していない。京釜(キョンブ)高速道路が良才川(ヤンジェチョン)を通過する良才川橋と江辺(カンビョン)北路と中浪川(チュンナンチョン)が出会う豆毛橋(トゥモギョ)など一部の橋梁は現在、耐震補強工事を行っているところだ。ソウル市の都市施設課の関係者は「規模が大きい施設でも主な路線上にある施設の補強工事を優先的に実施しており、漢江(ハンガン)を通る橋梁については耐震補強が完了した」と話した。
◆ソウル・釜山、大都市ほど耐震率低く
地面の下の地下鉄もやはり不安だ。建設工事が、相対的に最近行われた地下鉄5~9号線は耐震設計がなされており心配がない。だが1970~80年代に建設された1~4号線はまだ不十分だ。ソウル市とソウルメトロによれば全体146.8キロのうち耐震機能補強が必要な区間は2013年末基準で53.2キロだった。このうち2014~2015年間に補強作業に入ったのは23.3キロ(43.8%)と集計された。いまだ1~4号線の全体区間の20%は、地震に無防備な状態ということだ。ソウルメトロ側は2014年から今年の年末までに1254億ウォンの予算を耐震補強に投じる予定だ。しかし補強工事を完了するには今後も1500億ウォン以上の予算が必要だと推算されている。
これと共にソウル市内の民間建築物も耐震設計の反映率が26.2%に過ぎない。今年1月末現在の耐震対象となっている民間建築物28万7430棟のうち7万5192棟だけが耐震設計となっている。特に全国の市・道別耐震率を見るとソウル・釜山(プサン)・大邱・仁川(インチョン)など大都市であるほど低く、30%を下回っている。新たに建設された世宗(セジョン)市だけが50%を上回っている。
耐震設計関連企業であるユノビクスENCのチェ・ジェソン技術研究所長は「一般的に耐震設計と言うと建物だけを考えるが、地震災害の状況でも機能が維持されなければならない警察・消防署・気象庁・報道機関などは建物内部の電力・通信・上下水道・ガス施設と消防システムの耐震機能を補強しなければならない」と強調した。
◆梁山断層近くの原発の安全性議論も
日本の熊本地震が発生した16日、釜山・蔚山(ウルサン)と慶尚南道(キョンサンナムド)、大邱(テグ)・慶尚北道などの地域を中心に消防当局に3900件余りの地震関連の申告があった。釜山の古里(コリ)や慶州(キョンジュ)などに設置された原子力発電所の安全についての憂慮も提起された。盈徳(ヨンドク)~慶州~梁山(ヤンサン)につながる梁山断層が活断層で、断層と近い原子力発電所の地震への備えが充分なのかという疑問が出てきている。環境運動連合では声明書を通じて「新古里(シンゴリ)3・4号機だけが耐震設計0.3G(Gは重力加速度)でマグニチュード6.9の地震を耐えることができ、残りの釜山・慶州に設置された14機は耐震設計0.2gでマグニチュード6.5の地震まで耐えられる」と主張した。環境運動連合は「盈徳~慶州~梁山につながる梁山断層が活断層なので、大規模地震の発生に備えて耐震設計の上方修正計画を立てるべきだ」と促した。(中央SUNDAY第476号)
ソウル地下鉄1~4号線区間の20%、大地震になれば「ガラガラ崩れる」(2)
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