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韓経:【コラム】革新を拒否する「韓国イデオロギー」(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
テスラモデル3は前例ない人気を呼んだ。世界で25万台の予約を受けた。メディアも特筆大書した。雰囲気に流されやすいという定評がある韓国メディアは国内自動車産業を叱責する機会であるかのように、より激しい報道競争を繰り広げた。多くの問題的な要素は省略された。実際、モデル3は発売時期も確定していない。1年後というが、2017年ではなく2018年になるかもしれない。350キロと伝えられる走行距離もまだバッテリー容量に技術的な確証がない。一部ではテスラの株価管理のために出てきたイーロン・マスクの技術的な賭けだという指摘があったが、こうした事実は無視された。

テスラは2013年に2万台、2014年に3万5000台、2015年に5万580台を販売しただけだ。負債は44億ドルを超えて急増中で、大量に発行された転換社債が従来の株式の価値を深刻に蚕食することも考えられる。昨年は赤字だけで7億ドル以上だった。売るほど損失が膨らむが、モデル3ではさらにそうなるだろう。空売り勢力はテスラ株を狙っている。テスラを批判する意図は少しもない。しかしテスラがもし韓国企業なら、こうしたビジネスモデルは不可能かもしれないという点は指摘するべきだろう。

まず韓国の狭い資本市場は、企業の危険を吸収するバンパーあるいは貯水池の役割を果たすことはできない。小さなベンチャー企業さえも政府が資金を工面してこそ市場が形成されるレベルだ。世論はこのようなビジネスを否定的に評価する可能性が高く、メディアはなおさらだ。「納車日もない状況で無責任な予約販売」「バッテリーなどあちこちに技術的な不安」「売るほど積もる赤字に耐えられるのか」「充電はどこでしろということか」「オーナーの趣味生活で消費者だけが損をする恐れ」などの報道が絶えないだろう。


韓国で旋風を起こした「アルファ碁」も似た運命を迎えているはずだ。もしサムスン電子がお金にもならない囲碁機械の開発に数年間に数兆ウォンの資金を注ぎ込んでいれば、口が軽い論評家はどんな反応を見せるだろうか。「サムスン、オーナーの趣味生活に賭ける」「収益事業はなくオーナーの趣味生活、すでに数年目」などの批判記事が続いていたかもしれない。収益どころか未来の見通しも不透明なグーグルカーも似た反応を呼ぶはずだ。「莫大な資金を注ぎ込んですでに10年近く高速道路でショーをしている」という皮肉があふれるだろう。



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