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【時論】マイナス金利は荒唐無稽な経済政策=韓国(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
すでに20年が過ぎたようだ。1994年晩春だったか、慶州(キョンジュ)で金融学会が開かれた。その年はとりわけ日照りが激しかった。安東(アンドン)ダムの水が干上がっているという地域ニュースの画面がまだ記憶に生々しい。その日の政策ワークショップの主題は「金融先進化に向けた改革課題」だった。私が参加したセッションでは物価安定目標制に関する論文が発表され、それに対する熱を帯びた討論が続いた。

カナダとニュージーランドは羨望の対象だった。消費者物価が毎年必ず5~6%ずつ上がっていた当時、物価安定目標制の模範事例だったこれらの国の2%台の物価があまりにうらやましかった。特に80年代後半には韓国よりはるかに激しかったニュージーランドのインフレが91年以降は1~2%と大きく落ちたという事実に多くの人の非常な関心が集まった。ニュージーランドの輝かしい成果はゼロインフレを目標にしたためとし、韓国も最初からゼロインフレを目標にしようという過激な主張も出てきた。韓国経済の将来をめぐり声を高めた金融学会の討論がいまでも鮮やかに目に浮かぶ。歳月が流れ98年には韓国にも物価安定目標制が導入された。そして現在の物価安定目標は2.0%だ。

先月の消費者物価上昇率は前年比1.3%だった。原油価格と農産物価格を除けば概ね1.8~2.0%となる。20年余り前に物価安定目標制を初めて議論して学者が期待してやまなかった物価上昇率がまさにいまの数値、すなわち2%程度のインフレだった。韓国と日本、ユーロ圏、そして米国などの中央銀行が公開的または暗黙的に追求する物価目標も2%だ。現在の物価上昇率はわかってみればちょうど適当な水準という話だ。


金利を引き下げてでも物価をいまより上げようという主張ももちろんある。物価がマイナスになればそれがそのままデフレで、デフレがくれば経済はおしまいになるので物価をできるだけ上げておかなければならないという論理だ。しかしソウルの物価が東京と大阪より高く、食料品と衣類価格は世界で最も高いというのに、物価を下げられないとしてもなぜいまより上がれば経済が良くなるというのかすぐには共感できない。



【時論】マイナス金利は荒唐無稽な澌済政策=韓国(2)

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