韓国政府は米国の為替操作国制裁案が発効しても韓国に適用される可能性は低いと見ている。

崔相穆（チェ・サンモク）企画財政部第１次官は２１日、「米ベネット－ハッチ－カーパー（ＢＨＣ）修正法案では為替操作深層分析対象国関連の指定要件に対米貿易収支や経常収支の黒字幅だけでなく、一方向に市場介入を続けたかどうかも見る」とし「韓国は為替レートの方向性でなく急変動に対応しているだけに、該当法案が適用される可能性は大きくない」と述べた。

米国のＢＨＣ修正法案の発効を控えて提起される為替操作国指定の懸念が強すぎるというのが政府の判断だ。崔次官は「米財務省が作成した最も新しい為替報告書（昨年１０月）で、韓国政府の為替市場介入について『ほぼバランスが取れている（ｒｏｕｇｈｌｙ　ｂａｌａｎｃｅｄ）』と評価したという点に注目するべき」と強調した。米ＢＨＣ法案の指定要件に該当しないうえ、その前提となる韓国の為替政策に対する米財務省の評価も悪くないという説明だ。


米財務省は昨年４月の主要貿易対象国為替政策上半期報告書では「市場介入問題に関連し（米財務省が）韓国政府に対する関与を強化した」「韓国当局に対して市場介入を減らすべきだという点を明確にした」と明示した。しかし１０月下半期の報告書では「７月と８月には（韓国が）ウォン安を防ぐために保有外貨を売り、現在まで会計年度全体を見ると（韓国の介入様相は）ある程度均衡した」と緩和する表現をした。

企画財政部と韓国銀行（韓銀）は１９日にもウォン安が急激に進むと口先介入した。韓国企業の輸出にマイナスの影響を及ぼすとしても急激なウォン安になれば市場介入するという点を明確にしたと解釈される。