主要国の中で、円安によって最も大きい被害を受ける国は韓国だという分析が出てきた。自国の通貨価値を下げようとする「為替レート戦争」の影響をもう少し詳しく調べなければいけないという指摘だ。17~18日にソウル大学で開かれた「2016経済学共同学術大会」で経済学者は韓国経済の威嚇要因についてさまざまな分析を出した。1200兆ウォンに迫る家計負債が内需回復の障害物になっているという憂慮も提起された。
◆円安は韓国への直撃弾
韓国技術教育大学のチェ・ドヨル産業経営学部教授とパク・スンロク漢城(ハンソン)大経済学科教授は「円安の近隣窮乏化の効果分析」論文で、「日本の円安政策は主要19カ国の中で韓国に最も大きな被害を与えることが明らかになった」と説明した。円レートの変化が各国の国内総生産(GDP)に及ぼす影響を統計分析した結果だ。
韓国と日本が最終消費財市場で直接競争しており、韓国経済が受ける影響が特に大きいという分析だ。チェ教授は「円安の時に中国は日本に原材料や中間材の輸出を増やすことができ、かえって恩恵を受ける」として「韓国と中国を除いた国家では円安の影響が大きくなかった」と説明した。
韓国経済研究院のファン・インハク専任研究委員は「制度・規制改革が経済成果に及ぼす効果分析」で「各国の事例を分析した結果、制度の先進性が1人あたりのGDPを高めるのに非常に効果的」と分析した。法体系の効率性を高めて規制を改善するなど制度部門の改革が特に重要だと指摘した。
◆家計負債増えれば消費減って
家計負債の急増に対する経済学者の憂慮も少なくなかった。カトリック大学のキム・ジヨン教授(法政経学部)と韓国銀行のイ・サンチョル金融検査室課長は「最近の家計負債と家計消費支出の相関関係は逆にあらわれた」と説明した。これらは韓国金融学会の分科会議でこのような内容の「家計負債変数が家計消費に及ぼす影響分析」論文を発表した。
論文によれば2010~2014年の総負債償還比率(DTI)が高まるほど家計消費は減ることが明らかになった。DTIというのは年間総所得の中で貸し出し元利金の償還額が占める割合を意味する。この割合が高ければ家計の借金負担がより大きいという意味だ。
キム教授は「所得の上位20%を除くほとんどの階層でこのような相関関係があらわれた」として「所得に比べ過度な債務償還で消費が減った結果」と分析した。
家計負債は韓国銀行の金利引き下げ、政府の浮揚策の中で史上最高値を更新してきた。政府は2014年にDTI・担保認定比率(LTV)規制を緩和して不動産市場の再生に努力した。マンションの取引が増えて不動産値が上がれば内需も再生するだろうという期待が大きかった。だが増えた負債が消費をむしろ抑制しているというのが今回の研究の結論だった。
◆借金が所得水準下落の原因
不動産など資産価格の上昇が消費に及ぼす影響もわずかだという分析が出てきた。ユ・ギョンウォン祥明(サンミョン)大学教授(金融経済学科)とキム・キホ韓銀京畿本部次長は「家計負債のリスク要因分析」という論文を発表して「資産価格の変動による消費変化の可能性を分析してみると、一部の上位階層を除いては有意味な結果があらわれなかった」と明らかにした。
学者たちは政府が家計負債の増加にもっと積極的に対応するよう促した。ウォン・スンヨン明智(ミョンジ)大学経営学科教授らは金融負債が多いほど翌年に所得分位が下落する可能性が高いと発表した(「家計負債と所得階層移動」論文)。ウォン教授は「家計の不健全が発生しなくても家計負債の増加は長期的にみて家計厚生を低下させうる」と強調した。
◆円安は韓国への直撃弾
韓国技術教育大学のチェ・ドヨル産業経営学部教授とパク・スンロク漢城(ハンソン)大経済学科教授は「円安の近隣窮乏化の効果分析」論文で、「日本の円安政策は主要19カ国の中で韓国に最も大きな被害を与えることが明らかになった」と説明した。円レートの変化が各国の国内総生産(GDP)に及ぼす影響を統計分析した結果だ。
韓国と日本が最終消費財市場で直接競争しており、韓国経済が受ける影響が特に大きいという分析だ。チェ教授は「円安の時に中国は日本に原材料や中間材の輸出を増やすことができ、かえって恩恵を受ける」として「韓国と中国を除いた国家では円安の影響が大きくなかった」と説明した。
韓国経済研究院のファン・インハク専任研究委員は「制度・規制改革が経済成果に及ぼす効果分析」で「各国の事例を分析した結果、制度の先進性が1人あたりのGDPを高めるのに非常に効果的」と分析した。法体系の効率性を高めて規制を改善するなど制度部門の改革が特に重要だと指摘した。
◆家計負債増えれば消費減って
家計負債の急増に対する経済学者の憂慮も少なくなかった。カトリック大学のキム・ジヨン教授(法政経学部)と韓国銀行のイ・サンチョル金融検査室課長は「最近の家計負債と家計消費支出の相関関係は逆にあらわれた」と説明した。これらは韓国金融学会の分科会議でこのような内容の「家計負債変数が家計消費に及ぼす影響分析」論文を発表した。
論文によれば2010~2014年の総負債償還比率(DTI)が高まるほど家計消費は減ることが明らかになった。DTIというのは年間総所得の中で貸し出し元利金の償還額が占める割合を意味する。この割合が高ければ家計の借金負担がより大きいという意味だ。
キム教授は「所得の上位20%を除くほとんどの階層でこのような相関関係があらわれた」として「所得に比べ過度な債務償還で消費が減った結果」と分析した。
家計負債は韓国銀行の金利引き下げ、政府の浮揚策の中で史上最高値を更新してきた。政府は2014年にDTI・担保認定比率(LTV)規制を緩和して不動産市場の再生に努力した。マンションの取引が増えて不動産値が上がれば内需も再生するだろうという期待が大きかった。だが増えた負債が消費をむしろ抑制しているというのが今回の研究の結論だった。
◆借金が所得水準下落の原因
不動産など資産価格の上昇が消費に及ぼす影響もわずかだという分析が出てきた。ユ・ギョンウォン祥明(サンミョン)大学教授(金融経済学科)とキム・キホ韓銀京畿本部次長は「家計負債のリスク要因分析」という論文を発表して「資産価格の変動による消費変化の可能性を分析してみると、一部の上位階層を除いては有意味な結果があらわれなかった」と明らかにした。
学者たちは政府が家計負債の増加にもっと積極的に対応するよう促した。ウォン・スンヨン明智(ミョンジ)大学経営学科教授らは金融負債が多いほど翌年に所得分位が下落する可能性が高いと発表した(「家計負債と所得階層移動」論文)。ウォン教授は「家計の不健全が発生しなくても家計負債の増加は長期的にみて家計厚生を低下させうる」と強調した。
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