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金剛山観光4億ドルの行方、誰も把握せず(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
金剛山(クムガンサン)観光開始から1カ月間ほど過ぎた1999年1月15日午後、マカオのチャイナバンク。バンから降りた北朝鮮のファン・チョル参事がアジア太平和委員会名義の口座から現金を引き出した。100ドル紙幣で2500万ドルだった。100枚ずつ2500束にもなる大金は平壌(ピョンヤン)行きの袋に入れられた。この日から現代は4億ドル以上を観光の代価として北朝鮮に送った。観光客の数に関係なく7年間に計9億4200万ドル(現在の為替レートで1兆1379億ウォン)を支払うことにした一括払い方式の契約に基づいたのだ。

最初の観光船出港の当時は「太陽政策の寵児」という賛辞を受けていた金剛山事業は「北朝鮮への一方的支援」という批判に火をつけた。天文学的な現金が支払われるという点でだ。「民間」を標ぼうしたが、北側事業者であるアジア太平洋平和委員会が労働党対南事業を総括する統一戦線部の傘下機構という点も俎上に載せられた。2006年10月に北朝鮮が最初の核実験をすると、「ドルが核兵器になって返ってきた」という批判が強まった。観光客が急減し、現代は代価支払いを延滞する事態にまでなった。結局、2008年7月に北朝鮮警備兵が韓国人観光客を射殺する事件が発生した直後、金剛山観光は閉鎖された。

2004年12月に稼働を始めた開城(ケソン)工業団地は違って見えた。単純な観光費用でなく労働の代価を支払う南北経済協力事業という側面でだ。しかし稼働から1年過ぎると、「1ドル労働搾取」という声が高まった。米国務省のレフコウィッツ北朝鮮人権特使は2006年4月の下院公聴会で「賃金が北朝鮮当局にドルで支給され、労働者が実際にいくら受けるかは分からない」と批判した。当時、盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権の統一部は報道官の論評などを出して反撃した。当時の李グァン世(イ・グァンセ)政策広報本部長は「米国特使が工業団地を訪問してみれば憂慮が事実でないことを知るだろう」と主張した。


一部のメディアは同年11月、工業団地の賃金で北朝鮮当局が海外で生活必需品を購入した領収書を入手したという記事を1面トップに掲載した。統一部は歓迎した。しかし生活必需品を海外で購入するというのは論理に合わず、書類の信憑性も疑われるなど論争は膨らんだ。

開城工業団地進出企業は現地のウリィ銀行支店でドルを引き出し、北朝鮮総局に賃金を支払う。月1000万ドル(昨年合計1億1138万ドル)近い現金の束が武装要員が乗った現金トラックで平壌(ピョンヤン)に運ばれる。口座送金ではない。開城工業団地賃金転用をめぐる論争が生じる理由だ。



金剛山観光4億ドルの行方、誰も把握せず(2)

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