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【社説】極右冒険主義も安保危機陰謀説もいらない=韓国(1)

ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版
開城工業団地閉鎖を招いた北朝鮮の核・ミサイル挑発が韓半島(朝鮮半島)を危機状況に追いやっている。北東アジアの秩序も一緒に揺れ動いている。開城工業団地地域を軍事統制区域と宣言した北朝鮮はとても口にすることはできない低劣な悪口で国家元首である朴槿恵(パク・クネ)大統領を冒涜した。米国議会は強力な対北制裁案が含まれた法案を一瀉千里で通過させた。法案には黒鉛など鉱物資源の取り引きを制限するだけでなく、北朝鮮と取り引きする第三者も制裁できるようにする条項(Secondary Boycott)も含まれている。中朝取り引きを制限しようとすることで今後米国など国際社会の対応により米中摩擦というまた別の混乱を生む可能性も排除することはできない。

韓中間にも乱気流が形成された。北核実験と対北朝鮮制裁に対する中国の微温的対処に失望した韓国政府は米国と高高度ミサイル防衛(THAAD)システム配置協議に入るなど対北朝鮮・対中圧迫水準を高めている。米国本土のミサイル防衛部隊(PAC-3ミサイル部隊)が在韓米軍に配置された事実がきのう確認された。これは非常に異例な措置で、THAAD配置を既定事実化するという意味と受け止められる。韓米日同盟軸強化の動きに中国とロシアは露骨に反感を示している。強大国同士がぶつかり合い軍事的緊張の水位が高まり北東アジア情勢は一触即発の危機の中に1歩進む様相だ。

国内事情はどうなのか。北朝鮮の4度目の核実験と長距離ミサイル発射、これに対する開城工業団地中断措置をめぐり国論が四分五裂している。保守右派側は「恐怖の均衡」を掲げた核武装の主張が広がっている。反対陣営では「保守政権8年が冷戦回帰を呼んだ」として挑発の責任がある北朝鮮を責めるより韓国政府を非難する理解できない言動を見せている。開城工業団地の稼動中断が4月の総選挙を意識した選挙用であるとか、対北朝鮮、経済政策失敗にともなう責任を薄めるためTHAAD配置のような超強気で安保危機を助長していたとかという陰謀説も根拠を提示できない限り説得力を持つことはできない。2つの主張とも現状を打開し今後「統一韓半島」という民族の念願を実現するのに役立たない。核武装をうんぬんする極右冒険主義も、安保危機までも政略的観点と解釈する陰謀説も排撃しなければならない。

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