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イラン「韓国口座から資金移す」

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
「イラン発特需」を期待していた国内の企業と政府が伏兵にあった。複数の政府関係者によると、イラン側は経済制裁のため2010年から国内の銀行口座で凍結されていた石油輸出代金を本国に移すという意向を表した。

この口座は2010年にウリィ銀行と企業銀行に開設されたイラン中央銀行の韓国ウォン口座で、その間、国内企業のイラン輸出入代金の精算に使われてきた。

政府関係者は27日、「対外資産凍結措置が解除され、イラン側が口座にあった資金の一部を国内に移したいという意向を表したのは事実」とし「政府はひとまず引き止め、韓国ウォン決済口座を維持しようと伝えている」と述べた。


イラン中央銀行名義の韓国ウォン口座と3兆-4兆ウォン(約3000億-4000億円)と推算される残額は、現在、国内企業がイランと安定的に貿易するうえで必要な手段だ。米国が依然としてイランとのドル取引を制限しているからだ。

しかしイラン側は口座を維持してほしいという韓国政府の要請に返答していない。このため政府は今月末に担当者を現地に派遣してイラン中央銀行と協議し、来月末予定の韓・イラン経済共同委でもこの問題を協議することにした。

企画財政部の関係者は「韓国ウォン口座は安定的であるうえ、為替レート変動リスクもなく、韓国企業に役立ち、イランも直ちに原油取引をするには韓国ウォン取引が避けられないという点を説得する」と述べた。

しかしイランとしても復旧事業のためすぐにも資金が必要な状況だ。さらに韓国との取引でも決済通貨を人民元・ユーロ・円などに多角化するという立場であり、韓国ウォン残額を現水準で維持するかどうかは不透明だ。

海外投資銀行のクレディ・スイス(CS)は最近の報告書で「イランの本国送金の可能性はウォン安要因の一つ」と分析した。政府はイランとのユーロ決済システムを構築する計画だが、これも米国と難しい協議の過程が伴う。

企画財政部の関係者は「ウォン・ドルだけで取引される国内外国為替市場の特性上、ユーロ決済をするにはドルと米国金融機関が中間に入るしかない」とし「米財務省と協議を始めた状態」と説明した。

一方、青瓦台(チョンワデ、大統領府)の鄭然国(チョン・ヨングク)報道官はこの日、「朴槿恵(パク・クネ)大統領がイラン訪問を検討している」と述べた。青瓦台の関係者によると、朴大統領のイラン訪問は早ければ4、5月になるという。



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