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安倍首相「韓国は戦略的利益を共有する最も重要な隣国」

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
「安倍内閣は諦めない。ともに挑戦しよう」。

22日午後2時、衆議院本会議場。安倍晋三首相の施政方針演説は選挙の遊説を彷彿させた。安倍首相は1時間ほどの演説で終始トーンを高め、場内では拍手とヤジが入り混じった。

安倍首相はこの日、「1億総活躍社会」をはじめとする4大課題を提示し、挑戦という言葉を21回も繰り返して決意を固めた。そのほかの課題は「地方創生」と「世界経済の新しい成長軌道」「よりよい世界」だ。今年7月に予定された参議院選挙を強く意識し、国際社会でより積極的な役割をしていくという考えを表したのだ。


安倍首相は野党も強く牽制した。幕末の勘定奉行の「どうかなろうと言う一言、幕府が滅亡したるはこの一言なり」という言葉を引用し、「国会議員は、『どうにかなる』ではいけない。現実を 直視し、解決策を示し、実行する大きな責任がある」と強調した。

周辺国との関係を強化するという立場も明らかにした。安倍首相は「韓国は戦略的利益を共有する最も重要な隣国」とし「新しい時代の協力関係を構築し、東アジアの平和と繁栄を確実なものにしていく」と述べた。韓国とは「昨年末、慰安婦問題の最終的かつ不可逆的な解決を確認し、長年の懸案に終止符を打った」と述べ、このように強調した。2013、2014年の安倍首相の施政方針演説では韓国を「基本的な価値と利益を共有する最も重要な隣国」としたが、昨年の演説では「価値と利益共有」の部分が抜けた。このため安倍首相が今年の演説に「戦略的利益を共有」という新しい言葉を入れたのは、韓日関係改善に対する意志と解釈される。

安倍首相は中国について「中国の平和的な台頭は、日本にとっても世界にとっても大きなチャンス」とし「戦略的互恵関係の原則の下、関係改善の流れを一層強化する」と明らかにした。中国の台頭に対するこうした立場は米国と軌を一にするもので、日本としては異例だ。北朝鮮の4回目の核実験と対しては「断じて容認できない。国際社会と連携して断固対応する」という立場を繰り返し明らかにした。続いて昨年成立した安保関連法制に対し一部で「戦争法案」という批判が出ていることに関し、「全く根拠のないレッテル貼り」とし、3月施行のために万全の準備をすると明らかにした。安倍首相は宿願の改憲については、演説最後の部分で言及した。「国会議員は正々堂々と議論し、逃げることなく答えを出す責任を果たしていこう」と述べた。改憲に対する一般国民の反対が少なくないだけに、ひとまず国会での議論を強調したとみられる。

内政では国内総生産(GDP)600兆円達成とともに「同一労働、同一賃金」「女性が輝く社会」などの政策とビジョンを示した。昨年の第3次安倍内閣発足後の看板政策である「1億総活躍社会」「地方創生」とかみ合うものだ。同一労働、同一賃金は、正社員、非正規社員の賃金格差を解消するレベルで実現に力を注ぐと明らかにした。女性が妊娠や出産、育児休職などを理由に上司や同僚から差別を受けることを防ぐための法的な措置をとる、という点も明確にした。65歳以上の高齢層雇用企業も支援すると強調した。安倍首相は2011年3月に発生した東日本大震災から5年を迎え、今後5年間に「日本経済の復興・創生期間」と宣言し、計6兆5000億円を投入すると明らかにした。

環太平洋経済連携協定(TPP)については「ピンチではなく、世界に売り込む大きなチャンス」とし「海外の活力を日本の成長へと取り込んでいく」と強調した。

岸田文雄外相はこの日、安倍首相に続く外交演説で、独島(ドクト、日本名・竹島)は日本の領土という主張を3年連続で繰り返した。岸田外相は「日本固有の領土である竹島については日本の主張をしっかり伝え、粘り強く対応する」と主張した。



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