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【噴水台】ツウィが残したミッションインポッシブル=韓国

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
崔天凱・駐米中国大使は老練な話術が武器の中国代表外交官だ。中国外務省が白書を通じて「影響力と親和力・訴求力を育てる」と明らかにした年だった2010年に外交部副部長(次官級)に就任した。その年の3月26日、韓国哨戒艦「天安」爆沈で韓国の若い将兵46人が花と散った。「天安」問題の外交局面で重要な中国の協力を得るために北京を訪れた韓国外交部の高位要人に、彼はプレゼントを1つ渡した。直筆文字の額縁だった。内容はこうだ。「天下で大きな勇気がある者は(天下有大勇者)/突然どんなことが近づいても驚かず(卒然臨之而不驚)/理由なく被害をこうむっても怒らない(無故加之而不怒)」--蘇東坡の「留侯論」の一部。

韓国が悔しい目にあったのは分かるが、それでもこらえろとの意を遠回しに伝えたのだ。中国を思い通りに動かすことがどれほど難しいのかを実感させる象徴として広く知られた。6年が流れた今も状況は似ている。変わったのは、彼が駐米大使に席を移し、すでに2014年にこのように確言したということだ。「中国に北朝鮮非核化のための役割を要求するのは『ミッションインポッシブル』を遂行しろというようなものだ」。役割を果たすつもりがないという意だ。これまで北朝鮮は4次核実験まで断行し、韓米を含めた国際社会は再び中国だけを見つめている。悪循環だ。

さらに最近JYP所属のガールズグループTWICE(トゥワイス)の台湾出身メンバー、ツウィの問題まで起こった。ツウィに台湾の青天白日旗を持たせたMBC(文化放送)の制作スタッフは中国を余りにも知らなすぎた。15億人の中国市場の力が恐ろしいJYPは、ツウィに光のようなスピードで謝罪させた。中国に対する無知と中国市場に対する恐怖が見せた結果がツウィ問題だったのだ。JYPが取った性急な低姿勢は、中国の重さが国際政治だけでなく国内の大衆文化にまで入り込んだことを呼び覚ました。


中国慶事論にまで耐えながら「歴代最高の韓中関係」を自慢していた政府は苦しい思いをしている。今、必要なことは親中でも反中でもない用中なのに中国を利用する術がない。これからは大衆戦略を精巧に組まなければならない時だ。ツウィ問題が当選の助けになったという台湾の蔡英文総統に政府が外交的に祝いの挨拶を積極的に伝えることも方法ではないか。これまで韓国が中国に関して身動きの幅を自ら狭めた面はないのか振り返る時だ。韓国が変わらないのに中国が自らミッションインポッシブルを遂行するよう願うのは無理だからだ。

チョン・スジン政治国際部門記者



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