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「低成長の長期化」韓国病を治す方法は構造改革のみ(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
◆下降する世界経済と韓国の選択

2000年代序盤から中盤まで好況だった世界経済の成長率がグローバル金融危機以降3%台で足踏みしている。世界経済の低成長傾向はよく「新たな正常(new normal)」と呼ばれるが、長く見ると「正常への復帰(back to normal)」という性格が強い。昨年まで過去4年間の世界経済の成長率3.4%は、1980年からグローバル金融危機までの30年間の平均成長率と正確に一致する。最近が特に悪いのではなく、金融危機前の期間が非常によかったということだ。中国やインドのような新興国経済の高度成長、先進国の資産バブル、速いグローバル化などで、当時の世界経済は類例がない成長の勢いを見せた。

しかしその後、住宅価格の暴落と家計のデレバレッジ(負債縮小)など好況の副作用と収拾過程が続いた。グローバル化が鈍化し、2014年からは原材料価格の急落でブラジル・ロシアなど資源輸出国経済が崩壊し、成長の勢いが弱まっている。


今年の世界経済はこのような構造的な要因に景気サイクル上の下落要因が加わり、さらに厳しい流れが予想される。何よりも過去数年間の好調で世界経済を支えてきた米国経済の勢いが弱まる姿だ。さらなる雇用拡大の余力が減り、賃金上昇圧力が強まっている。ドル高で輸出不振が予想されるうえ、企業の収益性も低下し、雇用と投資が制約される見込みだ。

リスク要因として新興国経済の危機の可能性を挙げることができる。過去には世界1、2位の経済大国である米国と欧州が似た景気の流れを見せた。しかし2000年代に新たに主要2カ国(G2)に浮上した中国が最近、明確に失速し、利上げに動く米国と対照的な姿になっている。このような大亀裂(great divergence)は、中国の投資ブームに依存して原材料と中間財を輸出して成長してきたり、米国から安い資本が大規模に流入した新興国に大きな脅威となっている。

◆ハードランディングが懸念される中国経済

中国経済のハードランディングも懸念される。中国は過去30余年間続いた高度成長が限界に直面し、企業の負債と不渡りが急増する中、不動産バブル崩壊の可能性も残っている。製造業の成長速度が落ち、サービス・内需中心に成長方式の変化を図っているが、サービスの持続的な高成長の可能性が疑われる。リーマンショックを経験した米国は政府の果敢な政策と社会的・制度的柔軟性ですぐに回復に向かったが、公共部門の比率が高いため市場メカニズムが作動しにくい中国経済がソフトランディングをするかは確実でない。

それなりに堅実に成長するとしても、米国の世界経済波及力は過去に比べて大きく弱まった。世界経済に対する米国経済の比率は1980-1990年代の平均28.5%から2014年現在は22%に低下し、米国の輸入が占める比率も15.4%から12.6%に下落した。大亀裂のもう一つの軸である欧州と日本を中心とする量的緩和の効果も期待しにくい。正常な状況なら各国が同じ程度の量的緩和をする場合、為替レート効果は相殺されるとしても、自国のインフレ期待を高めて実質金利を低めることで需要を刺激することができる。しかし全般的に需要不振の現状況で、量的緩和による自国通貨安は他国にデフレを輸出すると同時に、為替レートの不安定性を高め、貿易を委縮させ、成長の勢いを抑えることになる。

こうした要因が2016年の世界経済の下方圧力として作用する見込みだ。一方、世界経済の流れを転換させるモメンタムを探すのは難しい。原油安が家計の購買力を高めるというプラスの側面はあるが、さらなる原油安は産油国経済をさらに圧迫し、世界経済を脅かす要因になると考えられる。2014年に3.4%成長した世界経済は昨年の3.1%に続き、2016年にはこれより低い2.9%が予想される。

内需が慢性的な不振の中、世界経済がさらに鈍化するという予想は、2016年の韓国経済の成長率は昨年より低下する可能性を示唆している。昨年下半期の内需好調は補正予算や消費税引き下げなど政策変数によるものであり、持続するのは難しい。韓国経済の低成長が続き、物価上昇率が低下し、名目成長率の流れが20年の時差を置いて日本と似た形になりつつある。通貨危機当時も減らなかった製造業の売上高が2年連続で減少し、不況型消費の代名詞であるコンビニの弁当の売り上げが50%以上伸びている。低成長と活力低下という日本の「失われた20年」の亡霊がまとわりついている。



「低成長の長期化」韓国病を治す方法は構造改革のみ(2)

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