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リーダーシップ不在、10年間1位に慢心…混雑する仁川空港

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

出国を控えた旅行客が5日、仁川空港の出国フロアで荷物を整理している。3日午前から発生した荷物処理遅延事態は4日午後に解決した。

3日午前から4日まで続いた仁川(インチョン)国際空港の荷物処理遅延事態が落ち着いた。

仁川空港公社は5日、「開港後最多の17万人の乗客が集まった3日、荷物処理施設に過負荷がかかり、飛行機159便の出発が遅れ、乗客の荷物5200個を飛行機に載せて送ることができない事故が発生した」と説明した。公社側は「4日午後6時、SQ016便を最後に処理できない荷物をすべて解決した」とし「過去最多旅客に対応して仁川空港の運営人材を事前に十分に配置できなかった問題が大きい」と述べた。

航空専門家は今回の事態は予想されたことであり、再発する可能性が高いと指摘した。仁川空港の利用客はすでに2014年に収容能力(年間4400万人)を超えたが、施設を拡張しなかった。施設改善・補修の適期を逃したということだ。今回問題になった荷物処理施設も、増える乗客に合わせて処理容量を増やしていなかった。主務部処の国土交通部は「今回の事故当時の荷物流入数量は1時間あたり7500個であり、設計処理容量(旅行用かばん基準で1時間あたり最大1万2600個)を超過したわけではないと説明した。しかし専門家は設計処理容量は理論上の数値にすぎず、実際の現場では消化できる適正量を大きく超過したとみている。


仁川空港は現在、第2旅客ターミナルと駐機場・交通施設などの空港インフラを拡張する第3段階事業を進めている。2018年平昌(ピョンチャン)冬季オリンピック(五輪)開催前の2017年12月に工事を終える計画であり、事業が完了すれば年間6200万人の旅客を収容できる。今年と来年は対策がないということだ。また第3段階が完了しても1億人以上を収容する空港を次々と建設している競争国に比べて規模の面で劣る。現在、中国・シンガポール・マレーシアなどが1億人以上を収容できる空港拡張プロジェクトを進めている。このように仁川空港が守勢になったのは具体的なビジョンなく対応してきたからだ。当初、政府は仁川空港公社を2009年までに民営化した後、株式市場に上場して資金を調達し、その資金で空港施設に投資する計画だった。しかし李明博(イ・ミョンバク)政権当時、政府が4大河川事業の資金を調達するために仁川空港を売却するという疑惑が浮上し、民営化計画は延期された。

リーダーシップの不在も仁川空港の競争力を落とした原因に挙げられる。仁川空港は現在、「社長職務代行」体制だ。朴完洙(パク・ワンス)前仁川国際空港公社社長が任期1年10カ月を残して昨年12月19日、総選挙(4月13日)に出馬するため辞任した。朴社長は2回にわたり昌原(チャンウォン)市長を務めた地方公務員出身で、過去に空港業務を経験したことがなかった。

朴社長就任前にも仁川空港は7カ月間ほど社長が不在だった。朴社長の前任の鄭昌洙(チョン・チャンス)社長も就任8カ月後の2014年2月、江原(カンウォン)道知事選挙に出馬するため辞任したからだ。この期間、免税店・銀行・飲食品店など空港施設の入札が最大9カ月遅れた。2005年以降、世界空港サービス(ASQ)評価で1位を維持し、自己満足に陥った点も、投資が遅れた原因の一つと指摘される。

仁川空港の競争力低下は数値でも確認される。空港の競争力を表す核心指標の乗り換え率が2013年の18.7%から昨年11末基準で15.2%まで落ちた。仁川空港公社の関係者は「今年5500万人、来年6000万人以上が空港を利用し、空港はさらに混雑するはずだが、事実上、特別な対応策がない」と述べた。



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