俳優チソンがデビュー１６年ぶりに大賞を受賞した。四転五起の神話だ。

チソンは３０日、ソウル上岩（サンアム）ＭＢＣで行われた「２０１５　ＭＢＣ演技大賞」で大賞の栄誉を手にした。

この日の大賞候補はそうそうたるメンバーだった。キム・ジョンウン、キム・ヒソン、チョン・インファ、チャ・スンウォン、ファン・ジョンウムに至るまで、誰が大賞を手にしてもおかしくない候補たちだったが、チソンが大賞をつかんだ。昨年と同様、１００％リアルタイムの視聴者メール投票で決定した。


チソンはことし初め『キルミー・ヒールミー（Ｋｉｌｌ　Ｍｅ，　Ｈｅａｌ　Ｍｅ）』で７つの多重人格をもつ役を演じた。極と極を行き来するキャラクターで女装まで行うなど、文字通り全身を捧げて演技した。本人格のチャ・ドヒョン、チャ・ドヒョンの欲望を代わりに噴出させるシン・セギ、自殺支援者アン・ヨソプ、不良少女アン・ヨナ、とぼけ屋のフェリー・パク、子供の人格ナナ、最後の人格Ｘまで演じた。

しかし、受賞運はなかった。第５１回百想（ペクサン）芸術大賞をはじめ、ソウルドラマアワード、コリアドラマアワード、エイパンスターアワーズ（ＡＰＡＮ　ＳＴＡＲ　ＡＷＡＲＤＳ）まで全て受賞に失敗した。それから５番目となる今回の授賞式でようやく大賞を手にした。もう１つ面白いのは、チソンが女優イ・ボヨンの夫であるという点だ。イ・ボヨンは２０１３年ＳＢＳ「演技大賞」で大賞を受賞していることから、「演技大賞を受賞した芸能人夫婦」という名を残すことになった。

チソンは賞を受け取った後、「まだまだ未熟だが本当に満足している。私に与えられた賞ではなく、『キルミー・ヒルミー』を制作した多くの方々に与えられる賞だ。誰よりも喜んでくれる『キルミー・ヒルミー』のファンの皆さんに誇らしい姿をお見せしたかったが今まで機会がなかった。多くのファンに感謝している」とし「『秘密』に続き『キルミー・ヒルミー』まで、立て続けに２つの作品で共演したファン・ジョンウムは素晴らしい女優だ。７つの人格を演じられるようリアクションしてくれた」と語った。

この他に、チソンはミニシリーズ部門の最優秀男性演技賞と１０代スター賞、ベストカップル賞まで４冠王の栄誉に輝いた。