日本政府が珊瑚礁の復元に乗り出したフィリピン近隣海域の人工島「沖ノ鳥島」。小さい写真はコンクリートの構造物が水面上にあらわれた様子。
フィナンシャルタイムズ(FT)は28日、中国が南シナ海の南沙(英語名スプラトリー)群島に人工島を作ったのに続き日本も1980年代末に作った自国の人工島、沖ノ鳥島で大々的な珊瑚礁の復元作業を始めていると報道した。人工島の造成による「海領土の確保」争いが再び熱を帯びている。
◆コンクリートで珊瑚礁育てて「島」主張
日本の国土交通省関東地方整備局は「自国の唯一の熱帯気候地域」にある沖ノ鳥島に今年70億円(約675億ウォン)を投入して岸壁を重ねて船がつけられるように施設を補強した。1987年に笹川良一氏がつくった極右指向の日本財団の主導で「コンクリート工事」を行い、チタン製の防護ネットをかぶせたが、それでも暗礁が削られ消えつつあるからだ。関東地方整備局は「満潮時に2島が海に浸りながら侵食されているため崩れてひびが入り、補完工事をしなければならない」と明らかにした。
人工物の補完だけではない。その上に珊瑚礁も育てている。この地域の若い珊瑚礁を遠く沖縄久米島の海洋深層水研究所(DSRI)まで持っていって1年ほど育てた後、再び移植する作業を繰り返している。
東京海洋大学の大森信教授はFTに「来年には世界で初めて3ヘクタール(約3万平方メートル)規模の珊瑚礁を植えつける」としながら「珊瑚礁を復元するのは難しいが、成功すれば太平洋・インド洋一帯の珊瑚島の復元に役立つだろう」と説明した。単純な学術研究というふうな説明だ。
人工島「沖ノ鳥島」復元加速する日本…中国と海洋領土争い(2)
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