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中国最悪のスモッグで33重追突・6人死亡…過去初の赤色警報、北京では「防毒マスク」

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
過去初めて北京にスモッグ「赤色警報」が発令された8日午後4時(現地時間)、駐中日本大使館の向い側にある二十一世紀病院。同病院の看護師である付瑩さんはこの日午前から終日50件あまりの電話対応に追われた。すべて呼吸器官の苦痛を訴える患者の予約電話だった。付瑩さんは「私たちの病院では予約患者だけを受け入れているが、一日でこんなに多くの予約があったのは初めて」と話した。ひどいせきで入院した張潔さん(72)は「北京で40年暮らしているが最近のような高濃度のスモッグは初めてだ。がんが気になり精密検査を申し込んだ」と話した。

病院の外に出て、駐中米国大使館が発表したPM2.5(直径2.5マイクロメートル以下の微小粒子状物質)濃度を携帯電話で確認すると343マイクログラム/立方メートル。世界保健機関(WHO)が提示する基準値(25マイクログラム/立方メートル)の13.7倍だ。北京東部最大の病院「望京病院」にもこの日午前から100人余りの呼吸器疾患患者が殺到し、このうち半数は診療できないとして帰宅させたことを病院側が明らかにした。気象当局は北京周辺の大気が安定しているため9日と10日はスモッグがさらに猛威を振るうだろうと予報した。

これに先立ち、7日午後、北京市当局は8日午前7時から10日午後0時までスモッグ「赤色警報」を発令した。これに伴い、幼稚園や小中高の休校はもちろん、自動車ナンバーの奇数・偶数通行制限、汚染物質排出工場および工事現場の作業中断措置が下された。それでもこの日の北京の平均PM2.5濃度は300マイクログラム/立方メートルを上回った。


これまで濃厚なスモッグにもマスクを着用しなかった北京市民も今回は違った。午後3時を前後に大通りを行き交う人々のマスク着用率は40%に近かった。先月末に過去最悪の粒子状物質濃度976マイクログラム/立方メートルを記録した当時20%の倍にあたる。市内中心部では防毒マスクを着用してバイクに乗る市民まで目撃された。自動車ナンバーの奇数・偶数通行制限で、この日、北京の交通量は30%減少した。中国環境当局は、終日、緊急態勢を敷いた。この日一日だけで10個の監督チーム数千人を動員して市内の主要道路で自動車排気ガスを測定したり工場の汚染物質排出を監督したりした。

一方、スモッグ「黄色警報」が発令された中国山西省の高速道路では33重連鎖追突事故が発生して6人が亡くなり4人がけがをした。8日、中国新華社通信によると、事故が発生した太原市と長治市をつなぐ高速道路は数十メートルの先の物体が識別しにくいほどスモッグが分厚くかかっていた状態だった。濃厚なスモッグはドライバーの視野を遮り事故を誘発し、前方車両の事故場面も見えないほど可視距離が狭かったため連鎖追突につながった。山西省では先月30日にも運城市から侯馬市に続く高速道路で47重連鎖追突事故が発生し、4人が亡くなり5人が重傷を負った。

中国を覆っている史上最悪のスモッグが韓国に越えてくる可能性はそれほど大きくないものとみられる。韓国気象庁のキム・ヨンジン予報士は「北京付近から中国内陸方向の南風が吹いているため韓半島(朝鮮半島)には大きな影響を及ぼすことはないだろう」とコメントした。



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