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【社説】2060年に国家負債158% …ポピュリズムの終末が恐ろしい=韓国

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
企画財政部が4日に出した報告書「2060年長期財政展望」は、いろいろと考えてみるべき点が多い。今の財政管理のままでは45年後の2060年には国内総生産(GDP)比で国家負債比率が現在より20ポイント以上高い62.4%まで上がると予想した。健康保険や療養保険など各種社会保険は2025年から次々と枯渇すると分析された。対策が出てこなければ、2060年には月給の40%が税金と社会保険料として差し引かれることになる。

こうした数字はまだ楽観的なシナリオだ。現在の費用を維持すると仮定する場合に可能な数字だ。予想外に支出が増えれば負債比率は158.4%まで上がる可能性がある。次期大統領選挙の福祉公約として2020年ごろ10兆ウォン規模の義務支出が新たに導入され、基礎年金が国民年金加入者の所得に連係して引き上げられ、構造改革なく成長率が毎年0.3ポイント下落する3大悪材料が重なる場合にそうなるということだ。この3大悪材料は十分に現実化する可能性がある。さらにこうした悲観的なシナリオには莫大な財政投入が必要な南北統一は考慮されていない。

一部の人はこうした報告書に何の意味があるのかという。45年後のことをなぜ今から心配するのかという声もある。もちろん韓国の国家負債はまだ良好なレベルだ。国の経済が成長を続けて生産性を高めるなら、負債が増えることを恐れる必要もない。しかし現実はそうでないため心配だ。


政界は福祉ポピュリズム政策を出し、選挙区の予算を増やそうとする。構造改革と生産性を高める経済・社会・労働改革関連の立法は進んでいない。財源対策のない立法を防ぐ「ペイゴー(Pay-go)」準則を入れた財政関連法案は、国会に数年間とまったまま廃案の直前だ。最善の国家負債対策は、構造改革を通じて成長を促進し、雇用を創出して税収を増やすことだ。総力戦をしてもどうなるかわからないが、手段と方法まで完全に縛られている政界が特に今回報告書の警告を銘記しなければならないだろう。



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