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【社説】与野党は反目終わらせ韓中FTAを30日に批准せよ

ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版
元官僚と大学教授ら1000人が27日、「未曾有の経済危機積極対処を促す知識人宣言」をした。彼らは声明で「韓国経済は半導体・船舶・鉄鋼など主力産業の老衰化で輸出が減り不良企業が急増するなど危機兆候を見せている」と診断した。そして「新成長動力確保と雇用増大のために韓中自由貿易協定(FTA)の早急な批准とサービス産業発展基本法、医療法、観光振興法改正案などの国会処理が至急だ」と促した。

知識人宣言の内容通り、韓国経済はいま不振の泥沼をさまよっている。統計庁によると昨年韓国企業の総売り上げは2231兆ウォンで2013年の2257兆ウォンより26兆ウォン(1.2%)減った。2006年以降8年ぶりの減少だ。今年に入ってからは輸出不振の影響も大きくなっている。先月の輸出額は434億7000万ドルで昨年10月に比べ15.8%減少した。月別輸出増加率も前年同期比で10カ月連続マイナスを記録した。最近経済協力開発機構(OECD)は今年の韓国の経済成長見通しを3.0%から2.7%に引き下げた。

来年の見通しも暗い。韓国政府と韓国銀行だけが3%台の成長を予測しただけで、民間シンクタンクは2.7%とみている。米連邦準備制度理事会(FRB)の基準金利引き上げと中国の景気低迷など外部の暗雲は濃厚だ。内部的にも少子高齢化と1166兆ウォンに達する家計負債などが経済の足を引っ張っている。


厳しい経済に活力を吹き込もうとするならみんなが力を集めなければならない。急がれるのは国会の韓中FTA批准だ。年内に発効されてこそ関税削減の恩恵を得られるため一刻を争う。韓中FTAは発効と同時に1年目の関税引き下げがあり、翌年1月1日に2年目の関税引き下げを行う方式を採択した。国会批准後の各種行政手続きを短縮しても最終発効までは1カ月が必要だ。政府が30日を国会批准のマジノ線と主張する理由だ。韓国政府は年内に発効されれば韓国企業が中国に払う年間54億4000万ドルの関税を節減できると推定する。

だが、政界の動きはあきれるばかりだ。30日に国会本会議を開くことでひとまず合意はしたが、韓中FTA批准案が処理されるかは不透明だ。野党は批准案を担保に3~5歳の無償保育国庫支援、伝貰・月貰の上限制導入など26の条件を掲げた。いったいこの法案がFTA批准と何の関係があるのか。国家経済は考えずひたすら党利にだけ没頭する後進的旧態ばかり繰り返す。

与党も責任は大きい。6月1日の両国政府の協定文署名から6カ月間いったい何をしていたのか。野党と対話し和合しようとする真正性は見られず不協和音ばかり出して時間を浪費した。特に歴史教科書国定化強行などで野党との対立がさらに深刻になり国力ばかり浪費しただけだ。

政界はこれ以上反目の時間を過ごしてはならない。国民の幸福と国の発展のために本当に献身する議会民主主義の崇高な精神を生き返らせなければならない。何が国民のためで国のためであるかから考えてみるべきだ。30日は与野党が国益と国家経済のためにひとつの心になる和合の日にならなければならない。国会議員がこうした期待を裏切るならば来年の総選挙で国民の厳重で苛酷な審判を受けることになるだろう。(中央SUNDAY第455号)



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