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潘事務総長の訪朝、議題と条件めぐる合意が難航か

ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版
潘基文(パン・ギムン)国連事務総長の訪朝はどうなるのだろうか。水面下での折衝を経て年内に劇的に実現するだろうか。そうでなければ駆け引きの末にずっと遅れたりなかったことになるのだろうか。

しばし各種の推測が乱舞した潘事務総長の訪朝に対する関心が高まっている。15日に初めて訪朝見通しの報道が出てきてから23日に潘事務総長が直接口を開いた。彼は米ニューヨークの国連駐在韓国代表部に設けられた金泳三(キム・ヨンサム)元大統領の焼香所を訪れ、「(訪朝日時は)まだ決まっていない」と話した。訪朝を推進しているのは確かだが日程などが確定していないという話だった。今月中に電撃的に実現するとみられた訪朝がある種の変数や理由によって遅れているという分析が可能だ。

東国(トングク)大学のキム・ヨンヒョン北朝鮮学科教授は「イ・スヨン北朝鮮外相が国連を2回訪問し潘事務総長側と訪朝を協議したという。(潘事務総長が北朝鮮に)年内にも行くようだが現在までは水面下で双方がつばぜり合いをしているようだ」と分析した。


北朝鮮と潘事務総長はどのような問題で溝を見せているのだろうか。まず考えられるのは訪朝条件と議題問題だ。これまで潘事務総長は何回も訪朝の意向を明らかにしたが実現しなかった。事実上北朝鮮側が主導権を握っているわけだ。

北韓大学院大学のシン・ジョンデ副総長は「5月にも潘事務総長の開城(ケソン)訪問が失敗に終わっている。議題などに対する調整がまだ終わらないようだ」と分析した。

北朝鮮としては金正恩(キム・ジョンウン)第1書記が面談を契機に何か手土産を得ようとする公算が大きい。キム・ヨンヒョン教授は「国連は北朝鮮に4件の制裁決議案を作動中だ。潘事務総長が行けないならば核問題などで何か協議が進んでいないのかもしれない」と分析した。

潘事務総長の再選当時に国連駐在大使を務めた韓国高等教育財団の朴仁国(パク・イングク)事務総長は、「金第1書記が国際社会の指導者である潘事務総長と会って対話するならば北朝鮮が外部世界との道を開き呼吸する契機にできる。潘事務総長の任期は来年末までのため訪朝後に国連事務総長として役割を果たす時間を与えるのが北朝鮮にも役立つだろう」と予想する。

潘事務総長としても単純な訪朝を超え北朝鮮の非核化意思の表明や6カ国協議復帰宣言など何か目に見える成果を悩む可能性もある。

ソウルの外交界では12月中旬の国連総会で北朝鮮人権決議案が通過される場合、潘事務総長の訪朝推進に否定的影響を与えかねないとの分析も出ている。来月11日に開かれる次官級南北当局会談進行の推移も変数に挙げられる。

政界では得失計算に忙しい。与党セヌリ党の親朴系と新政治民主連合の非主流系では潘事務総長の訪朝を潘基文待望論と連係させそれぞれ有利に解釈する雰囲気だ。

セヌリ党では親朴系の洪文鐘(ホン・ムンジョン)議員が「潘基文大統領と親朴系首相」が可能な二元執政府制改憲論を提起した状況で潘事務総長の訪朝説が出ると、「青瓦台(チョンワデ、大統領府)交感説」がふくらんだ。朴槿恵(パク・クネ)大統領と潘事務総長が9月末の国連訪問期間に3回会った上に党内の親朴系でも金武星(キム・ムソン)代表を牽制するカードとして潘事務総長を取り上げてきたためだ。

新政治連合では東橋洞(トンギョドン)系が積極的だ。朴智元(パク・チウォン)議員は「ニューDJP連合」という潘事務総長側の大統領選挙プランまで明らかにして潘事務総長取り込みに出た。朴議員は「(潘事務総長は)太陽政策を信奉する方」と好評した。(中央SUNDAY第455号)



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