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韓国労働現場を鋭くえぐるドラマ『錐』、なぜ必見といわれるのか

ⓒ ISPLUS/中央日報日本語版

JTBCドラマ『錐』

JTBC週末ドラマ『錐』(原題」が「必見ドラマ」「見ないと後悔するドラマ」などと言われて話題になっている。ならばその理由は一体何だろうか。

『錐』は他でもない、「私たち」の話が描かれている。韓国で職場生活をしている人なら誰でも経験するような苦衷がドラマの隅々にまで溶け込んでいる。それだけでなく、不当解雇のような懸案は現実でも起こりうるということで多くのサラリーマンたちに共感を伝えている。

また、心に突き刺さるような名場面、名セリフで視聴者を魅了している。特に、現実を彷彿とさせる労働デモ現場でもカメラを睨みつけて「俺を片付けてみろ!」と叫ぶ主人公のイ・スイン(チ・ヒョヌ扮)の強烈なエンディングはよく話題に上っている。


また、「名セリフ製造機」に挙げられているク・ゴシン(アン・ネサン扮)は「善良な弱者を悪辣な強者から守るのではなく、つまらない弱者のためにつまらない強者と戦う」と言いながら今の時代の弱者に労いを伝え、社内から公然と村八分にされたイ・スインにキム課長(キム・ジュンギ扮)が言った「リングの上では君を止める人もいるだろうが、ここにはそういう人はいないだろ。自分の足で出て行かなければならないんだ。誰かがそれをやってくれるわけじゃない」という一言は現実をそのまま反映して忘れることはできない名セリフに挙げられている。

最後に、『錐』はそれぞれの人物を立体的に描き出してリアリティーを加えている。社会の慣習に適応できないまま錐のような正義感を持つ現代版ヒーローのイ・スイン、弱者のために喜んで弱者になることをいとわないク・ゴシン、現実感100%を誇るプルミマートのスタッフたち、ここに悪役になるほか道はなかったチョン・ミンチョル(キム・ヒウォン扮)やギャストン(ダニエル扮)も加わる。人物一人一人の魅力を生かし、その人物がなぜそのような行動に出なくてはならなかったのか、妥当な背景を説明しながら厚みのあるリアル感を出している。

この他にも鋭いメッセージでうっ憤を吐き出しながらも韓国社会の悲しい自画像を描いて見せるなど、毎回視聴者からの反響を呼んでいる。



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