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祖父母の資金、孫に譲ろうという日本(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
4日午後12時、東京・銀座の三越百貨店に近いある専門飲食店。お昼のセットメニュー価格は1人当たり最大5500円だが売り場はお客でぎっしり埋まる。ただ多くのお客が60代以上だ。白髪の70代以上の高齢者も多かった。30~40代のサラリーマンは見つからない。10年以上日本で生活した観光ガイドのユ・ジョンミさんは「若い日本のサラリーマンが昼食に使うお金は500円前後。価格が10倍以上のこの店は年金で豊かな銀行資産を持つ高齢層だけが来られる」と話した。

高齢者にお金が集まっている日本の状況を見せる風景だ。

日本の60歳以上の高齢者の資産規模は日本の総資産の60%に達する。このため日本は高齢者の財布を開き暮らし向きが厳しい若者にお金が流れるようにするために全力を挙げている。いわゆる「世代間資産移動」だ。


日本社会がこのようになったのは少子化と高齢化、そして1990年代に始まった「失われた20年」と呼ばれる長期不況のためだ。日本の総人口は2010年を前後して減っており、2015年現在1億2000万人余りだ。厚生省によると可妊女性1人当たり出生者数は1947年~1949年の第1次ベビーブーム時期の4.3人から2005年以降は1.26人まで落ちた。これに対し65歳以上の高齢人口は2015年に3300万人で全体の26.8%だ。高齢人口は2045年には40%まで高まるとみられる。

日本の高齢層は1980年代まで続いたバブル経済の恩恵を受け裕福だった。90年代には長期不況を経験したが、節約と貯蓄で富を蓄積した。特に第1次ベビーブーム時代に生まれバブル経済時代を過ぎてきた団塊世代が65歳以上の高齢者になった。彼らは定年退職後年金まで受け取る「高所得高齢者」になった。日本信託協会によると2015年に65歳以上の高齢者の1人当たり貯蓄額は1339万円だ。30代の423万円、40代の707万円に比べ圧倒的に多い。

「世代間資産移動」の主な案は税制改編だ。日本政府は結婚と出産・育児、教育などの目的に限ってお金を贈与する場合に税金を賦課しない制度を相次いで導入した。税収減少まで甘受して世代間資産移動を進めるという意思が込められている。これを通じ消費と経済も回復させ、少子化と高齢化傾向も防ぐという戦略だ。



祖父母の資金、孫に譲ろうという日本(2)

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