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【社説】歴史教科書、執筆陣公開して国民の検証を受けるべき

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
中学・高校の歴史教科書制作の責任を担う国史編纂委員会の金貞培(キム・ジョンベ)委員長が昨日の記者会見で、筆陣構成と編纂方向を明らかにした。教育部の国定化確定告示の翌日だ。金委員長は「憲法の精神と客観的事実に立脚した正しい教科書を作るために、執筆・検討・監修など段階別の検証を強化する」とし「9日まで名望家と重鎮学者・教師を網羅する執筆陣を招へい・公募する」と述べた。先史・古代・高麗・朝鮮・近代・現代の6つの領域別の内容の誤謬や学説上の異見を徹底的に検証するとも語った。

金委員長の発言は、前日の黄祐呂(ファン・ウヨ)副首相兼教育部長官の公言とも軌を一にする。黄副首相は「ウェブ公開を通じて執筆から発行まで全過程を透明に運営し、国民が検証した、国民が作った教科書を開発する」と述べた。

しかし始まりから信頼できない。何より36人ほどで構成される執筆陣の確保と名簿公開に難航が予想される。歴史的な解釈が異なる近代・現代史はなおさらだ。一部の人は学者の情報を暴こうとしている。信念を持つ学者までが参加をためらったり断るしかない状況だ。昨日もそうだった。古代史元老の申ヒョン植(シン・ヒョンシク)梨花女子大名誉教授とともに崔夢龍(チェ・モンリョン)ソウル大名誉教授も記者会見場に出てくると伝えられていたが、個人的な理由で出席しなかった。


国史編纂委は筆陣構成を完了(20日)しても代表筆陣6人を除いた約30人は脱稿するまで(2016年11月)公開しないと明らかにした。事情は分かるが、その場合、また「密室・偏向・不通教科書」という激しい非難を浴びるだろう。現行検定教科書の偏向性論争の核心が筆陣にあるだけに、名簿を公開して国民の信頼を得る必要がある。急がずに最高の実力者を迎えれば恐れることはない。反対陣営も学問的業績や均衡性と関係がないことで難癖をつけたり強迫したりするなど非理性的な行動をしてはならない。

編纂の基準も徹底するべきだ。大韓民国政府樹立と建国に関する記述など混乱をなくすには明確な羅針盤が必要だ。何よりも国民検証教科書を作るという約束を必ず守ることを望む。



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