環太平洋経済連携協定(TPP)締結を進めてきた交渉国が5日、最終合意に至ったと発表した。これに対し韓国は2013年11月から表明してきた立場を再確認した。TPP加入に関心があるが、TPPが韓国経済に及ぼす影響を徹底的に分析する必要があるという立場だ。
韓国の慎重な接近法には相応の理由がある。韓国はTPP参加国のうち米国を含む10カ国と自由貿易協定(FTA)を締結している。韓国がこれら2国間協定で高いレベルの貿易自由化を達成したため、加入によるプラスの経済的効果は大きくないと、多くの人々が主張している。またTPPに加入するには韓国が大きく譲歩し、従来のFTAより厳しい要求を受け入れなければいけないと懸念している。
一理ある主張だが、韓国がTPP新規加盟国になるべき切実な理由がある。まず加盟効果をめぐる相反する見方にもかかわらず、間違いなく全体的な経済的波及効果はプラスになるだろう。一部の研究は4%以上の国内総生産(GDP)増加を予想している。
さらに韓国の従来の2国間FTAは概して「貿易協定の黄金標準(gold standard)」と呼ばれるTPPに比べると包括的でない。従来のFTAとTPPは重なる部分があるが、TPPは韓国がより大きな世界市場に接近する道を提供する。
さらに重要な事実はTPPが世界戦略的な側面で「政治的」な協定だという点だ。TPPは中国の浮上に対する平衡錘として広く認識されている。アジア・太平洋地域で米国の外交・経済・軍事政策のリバランス(再均衡)を図るオバマ政権にとってTPPはアジア回帰戦略の核心だ。TPP通過はオバマ大統領の最も重要な外交政策目標となっている。TPPがオバマ大統領の最も重要な外交政策遺産になるという主張には十分な根拠がある。
こうした点でTPP加入が韓国にもたらす無形の利益を外交政策の視点で見ると、経済的利益よりもむしろ大きいという計算が出てくるしかない。TPP参加国はグローバル総生産の40%と輸出の25%を占める巨大経済ブロックだ。韓国がTPPに加入すれば世界で最も規模が大きい経済ブロックの加盟国の一つという地位を確保する。
また韓国のTPP参加がもたらす地政学的な含意も非常に大きい。特にTPPは韓米同盟をさらに強化し、アジア太平洋地域経済統合の中枢としての地位を固めるうえで必要な重要な舞台を提供するはずだ。
【時論】韓国はTPPの新規加入国1号になるべき(2)
韓国の慎重な接近法には相応の理由がある。韓国はTPP参加国のうち米国を含む10カ国と自由貿易協定(FTA)を締結している。韓国がこれら2国間協定で高いレベルの貿易自由化を達成したため、加入によるプラスの経済的効果は大きくないと、多くの人々が主張している。またTPPに加入するには韓国が大きく譲歩し、従来のFTAより厳しい要求を受け入れなければいけないと懸念している。
一理ある主張だが、韓国がTPP新規加盟国になるべき切実な理由がある。まず加盟効果をめぐる相反する見方にもかかわらず、間違いなく全体的な経済的波及効果はプラスになるだろう。一部の研究は4%以上の国内総生産(GDP)増加を予想している。
さらに韓国の従来の2国間FTAは概して「貿易協定の黄金標準(gold standard)」と呼ばれるTPPに比べると包括的でない。従来のFTAとTPPは重なる部分があるが、TPPは韓国がより大きな世界市場に接近する道を提供する。
さらに重要な事実はTPPが世界戦略的な側面で「政治的」な協定だという点だ。TPPは中国の浮上に対する平衡錘として広く認識されている。アジア・太平洋地域で米国の外交・経済・軍事政策のリバランス(再均衡)を図るオバマ政権にとってTPPはアジア回帰戦略の核心だ。TPP通過はオバマ大統領の最も重要な外交政策目標となっている。TPPがオバマ大統領の最も重要な外交政策遺産になるという主張には十分な根拠がある。
こうした点でTPP加入が韓国にもたらす無形の利益を外交政策の視点で見ると、経済的利益よりもむしろ大きいという計算が出てくるしかない。TPP参加国はグローバル総生産の40%と輸出の25%を占める巨大経済ブロックだ。韓国がTPPに加入すれば世界で最も規模が大きい経済ブロックの加盟国の一つという地位を確保する。
また韓国のTPP参加がもたらす地政学的な含意も非常に大きい。特にTPPは韓米同盟をさらに強化し、アジア太平洋地域経済統合の中枢としての地位を固めるうえで必要な重要な舞台を提供するはずだ。
【時論】韓国はTPPの新規加入国1号になるべき(2)
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