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塀越しに家の中を写真撮影・ポストにゴミ…無礼な中国人観光客=韓国

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
「ここで写真を撮るな。人が住んでいる家だ」。今月4日午後1時ごろ、ソウル嘉会洞(カフェドン)の北村韓屋村(ポクチョン・ハノクマウル)。中国人観光客に向かって家主のソさん(54)が大声を張り上げた。韓服を着た20代の中国人2人が写真を撮り終えて家の中に入ろうとしたところをソさんが制止しながらだ。ソさんは「写真だけ撮るのはまだましな方」とし「玄関のチャイムを鳴らしたり、家の前でたばこを吸う人も少なくない」と話した。

中国国慶節連休(1~7日)を迎えて約20万人の中国人観光客が訪韓したことを受け、北村や明洞(ミョンドン)一帯がプライバシー侵害や騒音、駐車問題で頭を悩ませている。嘉会洞(カフェドン)住民自治委員のイ・カンベさん(51)は「以前はガイドが統制する団体グループが観光名所だけを見学して帰ったが、最近は友人や恋人同士でやって来る中国人観光客が路地の裏まで入ってきて住民のプライバシーを侵害することが増えた」とし「自撮り棒で塀越しに家の内部を撮影したり、門が少しだけ開いていれば家の中に入ってきたりもする」と話した。

作物を引き抜いたりゴミを投げ捨ててそのまま行ってしまったりして住民の菜園もめちゃくちゃになった。菜園の入口に「目だけで見てください」「食べ物のゴミ捨てるな!!」という警告メッセージを掲示したがこれといった効果はないという。韓屋村に住むキムさん(57)は「中国人観光客が増えて被害がますます深刻化している」と話した。


駐車問題も頭痛の種だ。観光バスが駐車地域を占領して住民が駐車できない「主客転倒」状況が常時起きている。イさんは「駐車空間を占領した観光バスのせいで私も路肩に駐車したところ罰金を70万ウォンも払うことになった」と苦笑いした。駐車していたバスに隠れてしまった北村のあるカフェの入口には「観光バス駐車NO!!」という張り紙がついていた。鍾路(チョンノ)区庁側は「申告が入ってくるたびにバスを移動させたり過怠料を払わせてはいるが、事情をよく知るベテラン運転手が「10分したら行くから」と言って取り締まりをかいくぐり30分以上駐車するという悪知恵まで働かせていて、なかなか統制できない」と話した。

多くの中国人観光客が訪れる明洞も事情は同じだ。新世界やロッテ百貨店前の大通りは観光バス駐車場に変わってしまって久しい。ゴミ問題も深刻だ。明洞派出所の関係者は「ある中国人観光客がゴミをポストに捨てていたので指摘をしたところ『(意味が)分からない』と言って行ってしまった」と伝えた。これについて、ソウル市議員のナム・ジェギョン氏(54)は「ソウル市が北村を広報して観光客を誘致し、旅行会社などいくつかの企業は利益を得ているが、そこに住んでいる住民は大きな被害に遭っている」とし「それでもこれに対する補償が皆無」とした。

一部では中国人観光客が経済に及ぼす影響を考慮すれば多少の不便は甘受しなければならないという声も出ている。昨年中国人観光客が国内に落としていった金額は約14兆ウォン(約1兆4500億円)で、1人当たり平均230万ウォン程度と推算される。

一方、中国も自国内の主要観光地で起きている各種不法・違法行為で疲弊している。先月は北京紫禁城内の御花園に落書きが見つかり、当局が捜査に着手した。また、今月3日には紫禁城側が遺物落書き、飲酒、闇チケット販売商など2500人余りのブラックリストを発表することもした。



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