自民党内の8派閥
石破派は1日、国会近隣の派閥事務所で初めての総会を開いた。決定事項は月1回の街頭演説と有権者との対話だった。政策集団としての石破派を強調するためのものだった。当初、石破氏は派閥批判論者だった。2013年に自身を支持する議員40人で「無派閥連絡会」を結成したが、派閥ではなく情報共有の集まりだった。そのため石破氏の派閥結成については自己矛盾だという批判も強い。
石破氏の派閥結成は、政策研究と党内勢力の結集で政権を取るというものだが、自民党の派閥政治は以前とは天と地ほどの違いが生じる。骨肉の争いのような派閥間の権力闘争はなくなり、派閥がみな中流派になった。先月、安倍首相が無投票で自民党総裁に再選したのがこれを象徴している。当時、自民党内の7派閥は早目に安倍首相を支持した。自衛隊の役割と半径を拡大する安保法の成立過程では党内から批判の声が出てこなかった。
1955年に結成して以来、進歩派から極右派まで理念スペクトラムを持つかつての自民党は消えた。代わりに総裁(首相)の意向ばかりうかがう「ひまわり政党」になっている。多元性が薄くなり、単色を帯び始めた。安倍1強体制という話が出てくる理由だ。安倍首相は自民党史上最も強力な首相かも知れない。著名な政治評論家である田原総一朗氏は「自民党結成前の吉田茂首相時代にも、その後の自民党総裁である鳩山一郎(鳩山由紀夫元首相の祖父)、岸信介(安倍首相の母方の祖父)、田中角栄、中曽根康弘の各首相時代にも自民党内には反主流・非主流が存在していた」として「現在の安倍政権の自民党には、反主流派・非主流派がいない」と話す(インターネット寄稿文)。かつては主流-反主流・非主流間のバランスが取れて、ここに派閥政治が働いたためという分析だ。
自民党8派閥、名前違うだけで「安倍追従」一色(2)
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