最近、韓半島(朝鮮半島)で葛藤が深まった時、朴槿恵(パク・クネ)大統領は非常に重要な決定をした。今回の決定は韓半島をめぐる勢力均衡の構図を明確に表した。朴大統領は拡声器を消せという平壌(ピョンヤン)の最後通告を無視してしまった。すると金正恩(キム・ジョンウン)政権には対話を哀願すること以外に選択肢は残っていなかった。北朝鮮は合意するのに必要な適切な地位の代表を派遣した。洪容杓(ホン・ヨンピョ)統一部長官は北朝鮮労働党の金養建(キム・ヤンゴン)統一戦線部長と向き合って座った。
「北朝鮮が謝罪したのかどうか」をめぐり朴大統領を批判する人もいる。黄炳瑞(ファン・ビョンソ)総政治局長は当然、南北共同報道文について北朝鮮国内用の発言をするしかなかった。しかし北朝鮮住民が報道文全体の言葉一つ一つを聞いたとすれば明白だった。北朝鮮は8月4日に発生した地雷爆発に対する自らの責任に対し明白に遺憾を表明した。
海外から見ると、南北間の謝罪をめぐる舌戦は不幸にも韓日間の建設的でない歴史戦争を連想させる。米国人が望むのは、安倍首相の最近の談話が「政治的正しさ」(political correctness)に合うかどうか問いただす(悲しくもそうでない)ではなく、米国の同盟国である韓国と日本が韓日米共通の利益追求を進展させる政治的・経済的・社会的懸案をどう具体的に扱うかに合わされている。南北の合意にも同じ評価基準をあてなければならない。問題は「どんな言葉を使ったか」「誰が勝ったか」ではなく、悲劇的な兵士の犠牲をきっかけにある実用的な結果を得ることだ。
不幸にも、どのようにするべきかは明らかではない。朴大統領は金大中(キム・デジュン)・盧武鉉(ノ・ムヒョン)元大統領レベルの関与(engagement)政策を北朝鮮に適用していない。しかし金大中・盧武鉉元大統領と同じように朴大統領の信頼外交(trustpolitik)は、北朝鮮が韓国に何を与えるかではなく、韓国が北朝鮮に何を与えるか(人道的支援、援助、投資プロジェクトなど)に焦点を合わせている。
正直になる必要がある。南北離散家族再会は出発点にすぎない。十分でない。アジェンダを広げる必要がある。3大アジェンダは安保、経済、社会的交流だ。南北軍事会談を再開するべき時だ。軍事会談には北朝鮮の通常兵器の配備問題に関する議論が含まれなければいけない。また軍事会談は韓米の共同抑止力について明白に説明する機会として活用されなければいけない。韓米の抑止力は今回の危機を解決するのに重要な圧力の役割をした。
金大中元大統領が強く主張したようにすべての関与戦略の第一の前提は「武力挑発の禁止」だ。韓米合同軍事訓練をいかなる形であれ修正することも南北交渉テーブルの上がることは可能だ。しかし北朝鮮にただでプレゼントを与えてはいけない。北朝鮮はミサイル開発プログラムなど核心領域で自制を見せなければいけない。
経済分野の場合、もし人道的な支援が必要なら支援が行われるべきだろう。しかし韓国は一種の補助金として北朝鮮を助けるという思考から脱離する必要がある。対北朝鮮支援活動には「営利」の観点を導入するのがよい。経済と政治を分離する原則を明確に表明すれば、5・24制裁措置の解除も営利効果を生むことができる。もし北朝鮮が南北貿易と韓国の対北朝鮮投資を望むなら、北朝鮮は韓国に利潤を保障しなければいけない。北朝鮮で事業しようとする韓国企業は自らの力で事業を進めなければいけない。企業がリスク保険を望むなら、自らリスク保険を購入するべきだ。北朝鮮内ビジネス環境を魅力的にする問題はソウルでなく平壌(ピョンヤン)にかかっている。
最後に我々は北朝鮮との長期的なゲームで社会的な交流の力を看過するべきでない。非政府組織(NGO)活動を活性化させれば、利益は多くて費用は大きくない。韓国は南北協力基金でNGO活動を支援した。企業と同じようにNGOも一人立ちしなければいけない。北朝鮮で活動する自由を得る代わりに、活動に必要な基金は自ら作るべきだ。学術団体など専門家組織も北朝鮮と知識を共有すること以上のものが必要だ。北朝鮮側の同僚を韓国に招請するなど、新しい進路を模索する必要がある。このような南北交流が及ぼす影響は長期的であり感知するのは難しい。しかし重要だ。
もし北朝鮮がこのようなアジェンダに関心がなければどうすればよいのか。交渉力は「撤収不辞」戦略を駆使できる能力から生じる。韓半島分断が民族的な悲劇ということは誰もが同意する。しかし北朝鮮問題の解決策は最終的に韓国ではなく北朝鮮の首脳部と住民の手中にある。韓国には統一でなくとも青年失業、革新的な社会の建設、中国との複合的な関係など挑戦的な問題が山積している。韓国が北朝鮮問題に没頭すれば金氏王朝には利益だ。朴大統領は自分ができることをすればよい。それ以上は必要ない。
ステファン・ハガード・サンディエゴカリフォルニア大(UCSD)客員教授
◆外部執筆者のコラムは中央日報の編集方針と異なる場合があります。 .
「北朝鮮が謝罪したのかどうか」をめぐり朴大統領を批判する人もいる。黄炳瑞(ファン・ビョンソ)総政治局長は当然、南北共同報道文について北朝鮮国内用の発言をするしかなかった。しかし北朝鮮住民が報道文全体の言葉一つ一つを聞いたとすれば明白だった。北朝鮮は8月4日に発生した地雷爆発に対する自らの責任に対し明白に遺憾を表明した。
海外から見ると、南北間の謝罪をめぐる舌戦は不幸にも韓日間の建設的でない歴史戦争を連想させる。米国人が望むのは、安倍首相の最近の談話が「政治的正しさ」(political correctness)に合うかどうか問いただす(悲しくもそうでない)ではなく、米国の同盟国である韓国と日本が韓日米共通の利益追求を進展させる政治的・経済的・社会的懸案をどう具体的に扱うかに合わされている。南北の合意にも同じ評価基準をあてなければならない。問題は「どんな言葉を使ったか」「誰が勝ったか」ではなく、悲劇的な兵士の犠牲をきっかけにある実用的な結果を得ることだ。
不幸にも、どのようにするべきかは明らかではない。朴大統領は金大中(キム・デジュン)・盧武鉉(ノ・ムヒョン)元大統領レベルの関与(engagement)政策を北朝鮮に適用していない。しかし金大中・盧武鉉元大統領と同じように朴大統領の信頼外交(trustpolitik)は、北朝鮮が韓国に何を与えるかではなく、韓国が北朝鮮に何を与えるか(人道的支援、援助、投資プロジェクトなど)に焦点を合わせている。
正直になる必要がある。南北離散家族再会は出発点にすぎない。十分でない。アジェンダを広げる必要がある。3大アジェンダは安保、経済、社会的交流だ。南北軍事会談を再開するべき時だ。軍事会談には北朝鮮の通常兵器の配備問題に関する議論が含まれなければいけない。また軍事会談は韓米の共同抑止力について明白に説明する機会として活用されなければいけない。韓米の抑止力は今回の危機を解決するのに重要な圧力の役割をした。
金大中元大統領が強く主張したようにすべての関与戦略の第一の前提は「武力挑発の禁止」だ。韓米合同軍事訓練をいかなる形であれ修正することも南北交渉テーブルの上がることは可能だ。しかし北朝鮮にただでプレゼントを与えてはいけない。北朝鮮はミサイル開発プログラムなど核心領域で自制を見せなければいけない。
経済分野の場合、もし人道的な支援が必要なら支援が行われるべきだろう。しかし韓国は一種の補助金として北朝鮮を助けるという思考から脱離する必要がある。対北朝鮮支援活動には「営利」の観点を導入するのがよい。経済と政治を分離する原則を明確に表明すれば、5・24制裁措置の解除も営利効果を生むことができる。もし北朝鮮が南北貿易と韓国の対北朝鮮投資を望むなら、北朝鮮は韓国に利潤を保障しなければいけない。北朝鮮で事業しようとする韓国企業は自らの力で事業を進めなければいけない。企業がリスク保険を望むなら、自らリスク保険を購入するべきだ。北朝鮮内ビジネス環境を魅力的にする問題はソウルでなく平壌(ピョンヤン)にかかっている。
最後に我々は北朝鮮との長期的なゲームで社会的な交流の力を看過するべきでない。非政府組織(NGO)活動を活性化させれば、利益は多くて費用は大きくない。韓国は南北協力基金でNGO活動を支援した。企業と同じようにNGOも一人立ちしなければいけない。北朝鮮で活動する自由を得る代わりに、活動に必要な基金は自ら作るべきだ。学術団体など専門家組織も北朝鮮と知識を共有すること以上のものが必要だ。北朝鮮側の同僚を韓国に招請するなど、新しい進路を模索する必要がある。このような南北交流が及ぼす影響は長期的であり感知するのは難しい。しかし重要だ。
もし北朝鮮がこのようなアジェンダに関心がなければどうすればよいのか。交渉力は「撤収不辞」戦略を駆使できる能力から生じる。韓半島分断が民族的な悲劇ということは誰もが同意する。しかし北朝鮮問題の解決策は最終的に韓国ではなく北朝鮮の首脳部と住民の手中にある。韓国には統一でなくとも青年失業、革新的な社会の建設、中国との複合的な関係など挑戦的な問題が山積している。韓国が北朝鮮問題に没頭すれば金氏王朝には利益だ。朴大統領は自分ができることをすればよい。それ以上は必要ない。
ステファン・ハガード・サンディエゴカリフォルニア大(UCSD)客員教授
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