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【コラム】ブーメランを受けた北朝鮮軍幹部へ(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

イラスト=キム・フェリョン記者

木箱入り地雷をこっそりと埋設したその日の夜はこれほどの敗着になるとは想像していなかったはずだ。猛暑の8月初め、西部戦線非武装地帯(DMZ)の寂寞を破った爆発音に、陰湿で凶悪な笑みを浮かべていたかもしれない。韓国内の一部で「韓国軍の地雷が爆発した」という噂が広まった時は快哉を呼んだだろう。

しかし世の中はそれほど甘くはない。「北朝鮮の仕業」という韓国軍当局の調査結果発表に、あなたたちは数日間黙っていた。当惑のためなのか苦心の跡なのか気になる。爆発当時の生々しい監視映像が公開されても、「証拠の映像を提示しろ」と返してくるのに私は失望した。緻密な対南戦略家はみんなどこに行ったのだろうか。

「過酷な代価」を公言した国防部の対北朝鮮心理戦放送再開は、金正恩(キム・ジョンウン)政権のアキレス腱を切る格好となった。いかなる砲声より鼓膜を突いたはずだ。11年前に金正日(キム・ジョンイル)総書記があれほど精魂を込めて中断させた対北朝鮮放送のスイッチを再び入れたのはあなたたち自身だ。


平壌(ピョンヤン)側から準戦時事態宣言と「48時間以内の対北朝鮮放送中断」のような見えすいた脅迫をしたが、通用しなかった。48時間が迫って慌ただしくなったのは北側だった。対南担当の金養建(キム・ヤンゴン)労働党書記が青瓦台(チョンワデ、大統領府)の門を叩いたが、背を向けられた。「黄炳瑞(ファン・ビョンソ)が出てこい」という南側の要求に軍序列1位の黄総政治局長は平壌-開城(ケソン)高速道路を走り、板門店(パンムンジョム)南側地域まで来た。「傀儡の輩」と言っていた金寛鎮(キム・グァンジン)室長を「大韓民国を代表した青瓦台安保室長」と北朝鮮官営メディアが礼儀正しく呼んだのは屈辱に近い。住民と軍人はどれほど混乱しただろうか。

もちろん、あなたたちの内部事情を理解できないわけではない。目を開いて韓米合同軍事演習を眺められなかったから地雷埋設という手段を使ったのだろう。対北朝鮮放送スピーカーを消せという金正恩(キム・ジョンウン)第1書記の秋霜のような命令に保身を図らなければならなかったのだろう。よりによって韓米連合戦力がきめ細かく展開されている合同演習期間に準戦時を云々して刀を抜いたのは若い最高指導者の未熟さのためだ。48時間時限付きを持ち出したのも敗着だった。前線で30-40年間の経験を持つ老獪なあなたたちならしなかったはずだ。

しかし反論したからといって人民武力部長の玄永哲(ヒョン・ヨンチョル)を処刑してしまう恐怖政治の中で、誰が「だめです」を叫ぶことができるだろうか。金正恩が招集した党中央軍事委非常拡大会議の場面にはそのような雰囲気が表れている。戦時に準ずる非常状況を扱いながらも作戦地図や状況を示すボードは一つも見えない。総参謀長や武力部長など幹部の前には書類や文書がない。金正恩第1書記の指示を無言で書き取るあなたたちの無気力な姿ばかりが見える。

落ち込んでいるあなたたちとは違い、ソウルは板門店(パンムンジョム)発の勝戦ニュースに沸いている。地雷挑発で北側の要人が文書で「遺憾表明」したおかげだ。北朝鮮に厳重に対応したとしてシャンパンを開ける過熱した雰囲気が感知される。



【コラム】ブーメランを受けた北朝鮮軍幹部へ(2)

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