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【コラム】「中年の危機」迎えた韓国経済、企業活力法が急がれる

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
米国の経済学者チャールズ・キンドルバーガーによると、国の経済も人の一生のように「周期的特徴」があるという。キンドルバーガーは1500年から1900年まで世界経済を牛耳った英国、ドイツ、米国などを分析した結果、成長を繰り返した青年期には自身を独特だと考えた。しかし衰退期に差し掛かってからは以前に享受した黄金期を郷愁混じりの目で振り返る傾向が見られるとした。

キンドルバーガーの主張を十分に噛みしめてみる理由は、昨今の韓国の経済状況のためだ。最近の韓国経済は漢江(ハンガン)の奇跡などかつて自負心としていた例外主義に対する確信はますます減り、1980~90年代に享受した高度成長期を懐かしがっている。成長動力が弱まっている上に自負心だった製造業も中国の激しい追撃に苦しめられ、認めたくはないが韓国経済が短い青年期を経て「ミッドライフ・クライシス」(中年の危機)に陥ったのではないかとの懸念まで入る。

実際に韓国経済の成長動力はますます弱まる傾向にある。経済協力開発機構(OECD)は昨年、韓国の潜在成長率が2008~2013年の3.7%から2014~2030年には2.9%に下落し、2031~2060年にはOECD平均の1.8%も下回ると予想した。米競争力委員会が発表した製造業競争力順位でも韓国は2010年の世界3位から2016年には6位に落ちると予想された。


こうした状況で先月9日に国会で発議された企業活力向上のための特別法であるいわゆる「ワンショット法」は危機に陥った韓国経済を生き返らせる格別の措置になれる。

すでに隣国日本は「企業活力法」の効果をしっかりと得た。日本は景気低迷克服と産業競争力向上のため1999年に産業活力法を制定してからこれまで628件の事業再編を支援し生産性向上と雇用増加という成果を上げている。

企業活力向上法がもたらす効果は大きく3種類だ。まず最初に期待される効果はグローバル競争力を備えた「長寿企業」の誕生だ。企業の平均寿命が15年にすぎない状況でもデュポン、ゼネラルモーターズ(GM)、P&Gなどが100年以上競争力を維持する秘訣は絶え間ない事業再編だった。サムスン経済研究所が1999~2008年にフォーチュン500大企業ランキングを分析した結果でも500大企業に名前を上げ続けた企業はそうでない企業に比べ買収合併活用度が3倍以上高かった。

ワンショット法の導入は中小企業がともに大企業の事業を買収したり、新会社を設立してグローバル企業に成長する産業生態系の好循環を誘導すると期待される。また、これまで企業の新産業進出を後押しできなかった法制度に対し企業提案方式の規制改善措置を取るようにすることで活発な企業活動を促進するものとみられる。

経済はタイミングだ。いくら良い政策でもタイミングを逃せば意味がない。中年の危機に陥った韓国経済がいま一度立ち上がるためには企業活力向上法が切実に必要だ。企業活力向上法を早急に制定し企業が活力を取り戻せるようにしなければならない。

李東根(イ・ドングン)大韓商工会議所常勤副会長



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