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【コラム】分断の固定化が恐ろしい=韓国

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
分断が固定化しつつある。それが現実化するかと思うと恐ろしい。今年1月でさえも南北首脳は首脳会談の希望を投げかけていた。北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)第1書記は新年の辞で初めて南北首脳会談の可能性に言及した。さらに朴槿恵(パク・クネ)大統領も新年の記者会見で前提条件なしの南北首脳会談で雰囲気を盛り上げた。今年、光復(解放)70年・分断70年を迎え南北関係の突破口がつくられるようだった。だが光復節までわずか12日残した現在までに特別な進展がない。

ややもすると派手な言葉の羅列で終わりかねないと思うと心配になる。南北がこのようになったのには数十種類の理由がある。最も大きな理由を挙げようとするなら「お前が先に譲歩しろ」だ。例えば「韓米合同軍事訓練を臨時中断すれば、核実験も臨時中断する」(北朝鮮)、「核を放棄すれば経済特区を支援できる」(韓国)などだ。順序を逆にひっくり返せば良いはずだ。「核実験を中断するから韓米合同軍事訓練を中断しろ」「経済特区を支援するから核を放棄しろ」。

フランスの哲学者デカルト(1596~1650)の奥深い話を思い出す。彼は「決断を下さないことこそが最大の害悪」と言った。相手が先に行動することを望むだけで決断を下さないケースを警告したのだ。南北首脳は互いにコルディウスの結び目を切ることができず時間を浪費している。そうするうちに分断の固定化に向かって100メートル競走をする格好になりつつある。


韓半島(朝鮮半島)が分断されるのにさまざまな原因があるが、最も大きな要因は米ソ冷戦だ。今は米ソ冷戦が終わり、代わりに米中の新たな冷戦が韓半島を覆っている。米国が「アジアへの帰還」という剣を引き抜くと中国は「新型大国関係」という剣で対抗している。両国は競争的な協力関係だが南シナ海などで見えない葛藤を生じさせている。これらの新たな冷戦が韓国にも広がるかと思うと懸念される。

金武星(キム・ムソン)セヌリ党代表が先月27日に米国を訪問して「韓国にとっては、やはり中国よりも米国」と述べた話で韓国が騒々しい。理由は韓国の現実に照らし合わせて米国と中国のうち片方を選択するような発言が与党代表として適切だったのかだ。韓米同盟を重視する側は韓米同盟がより強固になってこそ中国が韓国を見くびらないのだともてはやしている。中国がいまだに韓国を接待するのも米国のためだというものだ。韓中の協力を重視する側は違う。昨年、韓中交易額(351兆ウォン)が韓米交易額(135兆ウォン)の2倍をはるかに超えるほど中国への依存度が大きくなったが、中国に行ったら何と説明するのかだ。米中の協力が分断の固定化を断ち切る必須要素なのに双方から誤解が生じることになった。

金大中(キム・デジュン)元大統領夫人の李姫鎬(イ・ヒホ)氏が今週3泊4日の日程で飛行機に乗って平壌(ピョンヤン)を訪問する。キム・ソンジェ大統領直属統一準備委員会社会文化分科委員長も同行する。自然と南北関係の改善についての話が行き来するものと予想される。分断の固定化を断ち切ることのできる大勝負をかければ良い。今は韓国・北朝鮮が互いに向けた期待値を減らした状態だからだ。

コ・スソク統一文化研究所研究委員



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