リューマチ関節炎の抗体医薬品エンブレルのバイオシミラー（抗体医薬品の複製薬）「ＳＢ４」が、９月に販売許可を受ければ、サムスンのバイオ事業は一層弾みをつける見通しだ。９月１日に統合サムスン物産のスタートを控えたサムスングループは、２０１０年にバイオ事業を「５大新樹種事業」に育てると発表した。２０１２年からバイオシミラー開発に参入してから３年余りとなる９月に具体的な結果を見せることになる。

統合サムスン物産は抗体医薬品の委託生産企業（ＣＭＯ）であるサムソンバイオロジクスの持分５１．２％を保有している。バイオシミラーを開発する研究開発専門企業サムソンバイオエピスは、サムスンバイオロジックが持分９０．３％を持っている。サムスンのバイオ事業が統合サムスン物産をトップに垂直化構造を備えたのだ。サムソンバイオロジクスのキム・テハン社長は２２日、ソウル瑞草洞（ソチョドン）の社屋で記者たちに会って「バイオ事業で第２の半導体神話をつくる」という抱負を明らかにした。キム社長は「サムスングループのバイオ事業は、過去４年間で競争力の検証段階を経て変曲点を通過している」と自信を見せた。

バイオシミラー分野では許可当局である食品医薬品安全処もグローバル主導権の確保次元で許可に積極的な姿を見せるなどの「民官協力」モデルが作動している。


◆加速化するサムスンバイオ事業

サムソンバイオエピスはグローバル「ビッグ５」の抗体医薬品のバイオシミラーを同時に開発している。製造業で確かめた特有のスピード経営を前面に出したサムスンの同時多発開発戦略を多国籍製薬会社も注視している。２０１２年２月にサムソンバイオエピスを設立して追撃戦に出て、３年でサムスンは現在５つのうち４製品のグローバル臨床を終えた。「ＳＢ４」に続き３月には欧州医薬品庁（ＥＭＡ）にリューマチ関節炎抗体医薬品レミケードのバイオシミラー（ＳＢ２）の許可を申請した。今月初めには世界で最も多く売れている抗体医薬品ヒュミラ（リューマチ関節炎治療剤）のバイオシミラー（ＳＢ５）の臨床第３相の試験を終えた。多国籍製薬会社ＭＳＤと共同開発した糖尿治療剤ランタスのバイオシミラー（ＳＢ９）は年末に欧州許可を申請する予定だ。

今回の食品医薬品安全処のＳＢ４許可は「同時多発開発を通した市場先行獲得」というサムスンのバイオシミラー戦略に対する自信につながるというのが業界の評価だ。サムソンバイオエピスは「世界的に３つ以上のバイオシミラー臨床第３相を成功裏に終えたところはサムソンバイオエピスが唯一だ」と強調した。サムスンは２０２０年にバイオ分野の売り上げ２兆ウォンと営業利益１８％（７２００億ウォン）を目標にしている。



サムスン「バイオシミラーで第２の半導体神話を」（２）