海外から情報技術（ＩＴ）人材を誘致するための競争が激しくなっているが、韓国国内ではこれといった対応策がない。政府は経済革新３カ年計画の核心課題として海外優秀人材の誘致に取り組んでいるが、インセンティブが少なく実効性がないという指摘が出ている。こうした現象が続けば、国内ソフトウェア（ＳＷ）などＩＴ業界が深刻な人材不足を迎えるという懸念が強まっている。

職業能力開発院によると、ソフトウェア専門人材の需要は２０１３年の４３万８９００人から年平均３．９％ずつ増え、２０１８年には５３万５００人になると予想される。従来の雇用人員を除いた新規需要は２０１４－１８年累積基準で１４万８６４０人だ。一方、供給は１４万４２００人で、４４００人ほど不足する見込みだ。特に修士・博士級の人材は新規需要（５万７０１０人）に比べ、供給（４万５８７０人）が１万人以上不足すると予測されている。

◆ＳＷプログラマー不足


細部職業別にみると、ソフトウェア開発プログラマーは２０１８年まで累積基準で６万３４３０人の新規需要が発生するが、供給は６万４２０人にとどまり、３０００人ほど不足する見込みだ。またバーチャルリアリティー・アニメ開発者３０５０人、ゲーム・グラフィック開発者２０００人、ネットワーク設計担当者１１３０人、情報セキュリティーエンジニア１０８０人などが不足すると予想される。

イ・サンドン職能院選任研究委員は「最近ソフトウェアを基盤とした融合産業が脚光を浴びているだけに、この分野で韓国情報通信技術（ＩＣＴ）産業の競争力を高めるには、これに合った企業と人材を育成するのが緊急な課題」と述べた。

◆人材ミスマッチも深刻

人材ミスマッチ現象も深刻なレベルだ。パク・ジュンサンＴＭＡＸソフトチーム長は「コンピューター言語を自由自在に使いながらも高い創意性を備えた人材が必要だが、ただ与えられた課題にコーディングだけしようとする人たちばかり」とし、専門人材の確保は難しいと語った。別の中小ソフトウェア会社の関係者も「大学でソフトウェアを専攻した卒業生は出ているが、基礎からしっかりと身につけてきた人材がかなり不足している」とし「経歴職もＳ級人材は各会社が別途に管理しているので市場で求めるのは難しい」と話した。

ＩＴ産業の成長速度を考えると、すぐに対策を出さなければＩＴ人材不足現象はますます深刻になる。イ・サンドン研究委員は「レベル別または熟練段階別の開発人材の需給不一致現象は韓国ＩＣＴ産業が抱える慢性的な問題」とし「修・博士級の高級人材養成に傍点を置く代わりに、学部に対しては企業との産学連係を強化し、重複支援と公共資源の浪費を防ぐ必要がある」と指摘した。業界は政府が海外ＩＴ人材を誘致できる実効性のある対策を用意することを望んでいる。



韓国ＩＴ人材、３年に１万人不足…海外人材誘致政策は空回り（２）