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【中央時評】韓国の低成長脱出に向けた本当の決め手(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
韓国経済が低成長の泥沼にはまっていきつつあるのではないかとの危機感が生まれている。韓国政府は予算編成時に3.8%と予想した今年の成長率が2%台に下落する可能性があると診断し、これを3%台まで引き上げるために11兆8000億ウォン(約1兆2724億円)規模の追加補正予算を筆頭として総額22兆ウォン規模の景気対策をまとめた。追加補正予算11兆8000億ウォンのうち5兆6000億ウォンは税収欠損の一部を補填するためのもので6兆2000億ウォンが歳出拡大を後押しするためのものだが、この程度の財政拡大で3%成長を牽引できるかは疑問だ。韓国政府がさらに果敢な財政拡大政策を出し野党と国民を説得できない理由は、大統領選挙時に公約した福祉財政需要に十分耐えられる財源調達計画を作れずにいるためだ。

今年の成長率が2%台に下落する危険に直面することになったのはMERSの影響もあるが、韓国経済の成長を引っ張ってきた輸出がこの6カ月間減少しており、その減少幅が10%に迫っているのに39カ月連続で経常収支が黒字を維持していると安易に対応してきたためだ。輸出不振に対応して内需基盤を拡充するのは企業投資環境が改善されなければならないため当面は日本の円安に対応する対策が急がれる。消費者物価が前年同期より0.7%の上昇にとどまりデフレの兆しまで現れているのもただならぬことだ。1990年代に始まった日本型低成長の泥沼に韓国も陥っていくのではないかとの不安感を作られているためだ。こうした全方向的低成長危機の状況では、韓国政府も財政政策と金融政策を総動員し、企業の投資心理を十分に刺激して輸出競争力も高める対策を講じてこそ成長率下落を防げるだろう。

しかし今年2度にわたり基準金利を1.5%まで引き下げた韓国銀行はギリシャ問題で外貨流出が懸念され、米連邦準備制度理事会(FRB)の金利引き上げが差し迫っているため基準金利を追加引き下げする勇気もなく、日本や欧州中央銀行のように量的緩和政策を活用する意志もないため低成長の危機克服に大きな役割を果たせずにいる。しかし韓国の金融政策当局は各金融機関の貸し出し余力を拡大できるよう各種規制を緩和し、韓国銀行は中小企業や自営業者のような金融脆弱分野を助けるための金融仲介支援貸出資金を果敢に拡大する必要がある。例えば中小商工人を資金需要者としている信用協同組合が各種貸し出し規制のために莫大な余裕資金を中央会に預けており、信用協同組合中央会は預託残高15兆ウォンのうち12兆ウォンを金利5%未満の債券に投資しなければならないもどかしい状況を改善しなければならないだろう。

【中央時評】韓国の低成長脱出に向けた本当の決め手(2)

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