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ショッピングだけでは限界…20・30代中国人観光客が熱狂する韓流の場をつくろう

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

中国人観光客の訪韓は増えたが…

中国長沙に住むフーさん(24)は、今年1月、両親と一緒に韓国を旅した。韓流が大好きで訪韓したものの、弘大(ホンデ)・明洞(ミョンドン)一帯で化粧品などをショッピングしたのがすべてで、父親との好みが一致しなかった。料理や観光地も中国よりもいいと思ったところはなかった。フーさんは「店の前の韓流スターのパネル以外には韓流を体験する施設がなく、残念だった」とし「旅行よりショッピングのほうを思い出す」と述懐した。

中東呼吸器症候群(MERS)事態が落ち着きを取り戻しつつあるなか、韓国観光業界に警戒心を持たせるような報告書が公表された。内需消費の火付け役を担う中国人観光客の中で、韓国を再び訪れたいという人がますます減っていることが明らかになったためだ。中国人観光客が韓国に滞在する期間も顕著に短くなった。

観光・流通業界には赤信号が灯った。韓国経済研究院が14日に発表した報告書「中国観光客誘致活性化のための対応課題」によると、中国人観光客数は2001年48万人から昨年613万人へ、年平均22%の高速成長を遂げた。湖原(ホウォン)大のチャン・ビョングォン教授(ホテル観光学)は「現在の傾向のままいけば、2020年には中国人観光客を1280万人まで誘致することができる」と予想した。


だが、誘致実績の蓋を開けてみると、量的成長に比べて質的なものは落ちていると分析した。代表的な指標が再訪問率だ。中国人観光客のうち、韓国を初めて訪問した人の比率は2011年69%から昨年80%に増えた。しかし、韓国を再訪問した人の比率は同じ期間に32%から20%に減った。訪問期間も平均10.1日から4年で半分(5.7日)水準まで短くなった。チャン教授は「観光コンテンツがショッピングに片寄っていて、訪問地もソウル・済州(チェジュ)に集中して韓国を2回以上訪問するだけの魅力がないことが明らかになった」と説明した。

漢陽(ハニャン)大のイ・ヨンテク(観光学)教授は「ショッピング観光とぼったくり料金に依存する低価格旅行商品から根絶すべき」とし「『私たちがこんなふうに準備しているのだからあなたたちが来て』という供給者中心マインドから脱して、彼らの視角に立った観光商品の開発を行わなければならない。文化体育観光部・韓国観光公社が主導して主な消費層に浮上した1980~90年代生まれの若者世代が熱狂するだけの観光コンテンツからまずはつくるべき」と注文した。

アジアの主な競争国は中国人観光客の獲得に率先して動いている。日本は彼らを対象とした団体観光客ビザや複数ビザを発行して呼び込みに積極的に取り組んでいる。昨年から免税品目を大幅に増やしてクルーズやカジノ産業を育成するなどさまざまな観光振興策を展開している。シンガポールは2007年から中国人観光客を向かえるための「観光スペシャリスト」を養成している。彼らは中国の旅行会社と協力関係を結んでシンガポール観光商品を共同開発する。タイは低価格パッケージ商品を根絶して中国人の集客を図っている。慶煕(キョンヒ)大のイ・ギジョン(観光学)教授は「最近、免税店事業権を獲得したハンファが、中国人観光客の間で『ゴールドバー・ビル』と呼ばれている汝矣島(ヨイド)63ビルを中心に鷺梁津(ノリャンジン)水産市場、国会議事堂のような観光インフラを連結させた新たな韓流観光コースを開発していくと宣言したように、中国人向けの観光を一段階アップグレードしなければならない」と述べた。



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