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【取材日記】韓国デザイナーの「大企業コピー」との戦争

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

最近人気が高い韓国カバンブランドのPLAY NOMORE、BLCブランド、KWANI、ogram(左側から)。(写真=各ブランド)

最近、韓国内のファッション界ではいくつかの地元カバンブランドが話題だ。海外ブランドに堂々と対抗し、それなりの領域を切り開きつつあるからだ。10日付の中央日報のレジャー・スタイルセクション「week&」はこれらのうちの4ブランドを紹介した。

成功をおさめつつあるこの4つの地元ブランドにはいくつか共通点がある。「韓国の若いデザイナー作品」「ブログや小さな小売店で販売を始めた」「価格が10万~20万ウォン台」「大企業・デパートからラブコールを受けている」などだ。斬新なアイデアに手頃な価格で一歩一歩成長している韓国デザイナーのストーリーは興味深いものだった。まさにこうしたものが朴槿恵(パク・クネ)政権の叫ぶ「創造経済」ではないかと思った。「贅沢」ではなく「価値」のためにカバンを購入する消費者が増えているという事実も驚くべき発見だ。

ところで取材の途中、4ブランドからもう1つの共通点が発見された。まさに偽物の商品、「コピーカバン」に苦しめられているという点だ。取材中に会ったある代表は「コピー商品が堂々とテレビドラマに芸能人の協賛品として登場していてあきれた」として「コピー商品を見つけ出すだけで1カ月に数百万ウォンを使う」と話した。驚くことはまだある。名前さえ言えば分かる、ある大手ブランドで、これらのデザインをコピーしているということだ。あるデザイナーは「訴訟を起こしたいが、数千万ウォンかかる訴訟をする自信がない。ただ心から謝って、これ以上コピー商品を売らないで欲しい」と要請したが、「同じ業界人同士なのに、何でそんなに冷たいのか」という返事だった。また別のブランドの代表は「東大門(トンデムン)でコピーするのは仕方ないとしよう。皆が知っているようなブランドで(コピー)するというのはどういう話なのか。大手ブランドで私たちと似たようなデザインを販売してるうちに私たちがそのブランドをコピーしたのだと思われていた」と苦笑いした。


名品ブランドも長年コピー商品との戦争を繰り広げてきた。だが国内の新進ブランドが直面した状況はもっと深刻だ。少なくとも名品ブランドは消費者がコピー商品であることを分かっていながら購入する。「(本物の)価格が高いために『偽物』だと知っていながら買う」という消費者が多い。だが国内新進ブランドの場合、偽物とは知らずにコピー商品を購入した消費者が大半だ。地元ブランドをきちんと知らせる機会さえ封鎖されている。地元企業のあるデザイナーは「悲嘆に暮れている」とした。

記者が取材した4ブランドは全て海外進出に成功したか、計画中だ。K-POPに続きKファッションの成功ストーリーを、果たして彼らが書いていけるだろうか。「創造経済」に向ける関心の0.1%だけでも偽物に苦しめられる彼ら地元デザイナーに向けて、彼らの「創造精神」を抱擁してあげらたらと思う。悪魔はディテールにひそむというだけに、こういう「ささいな」所で創造経済の成否が分かれるのかもしれない。

シン・ドヒ ピープルアンドセクション部記者



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