光栄は消えても歴史は残るものだ。経済難に苦しんだリバプール市は豊かな観光資源で復活を狙う。2004年、ユネスコに248ページにのぼる膨大な世界文化遺産申請書を出した。この時、市当局は「リバプールが世界奴隷貿易の最大の中心地だった」という恥ずかしい過去を一つ一つ明らかにした。明治近代産業施設を世界文化遺産として申請し、朝鮮人強制労働の事実をあえて隠そうとする日本とはあまりにも違った。結局、リバプール海洋貿易都市施設は同年、世界文化遺産に登録され、採択の理由書には奴隷貿易の中心地だったという内容も入った。
その間、ユネスコが登録した世界文化遺産は802件。すべて美しく芸術的なもののようだが、悲劇の現場も5件ある。「人類の悲劇も直視してこそ平和のための歴史の教訓を得る」というのがユネスコの説明だ。
その間、ユネスコが登録した世界文化遺産は802件。すべて美しく芸術的なもののようだが、悲劇の現場も5件ある。「人類の悲劇も直視してこそ平和のための歴史の教訓を得る」というのがユネスコの説明だ。
この記事を読んで…