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意志を固めれば最後まで…「朴大統領の原則」にかかった与党院内代表

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

拒否権政局が29日、分岐点を迎える。朴大統領はこの日、首席秘書官会議を主宰し、セヌリ党も京畿道平沢で最高委員会議を開く。青瓦台の関係者は「劉承ミン院内代表が退いてこそ事態は整理されるだろう」と述べた。写真は25日の国務会議で拒否権の行使を説明する朴大統領。(青瓦台写真記者団)

2010年6月29日。当時「非主流」の朴槿恵(パク・クネ)ハンナラ党(セヌリ党の前身)議員が李明博(イ・ミョンバク)大統領と対立した。「世宗(セジョン)市修正案反対」を掲げながらだ。周囲の人々は「世宗市修正案は合理的」として引き止めたが、誰も朴大統領の意志を変えることはできなかった。朴大統領は国会の表決の前、修正案反対討論にも出てきた。やや遅れてこうした事実を知った側近が「現職大統領と対立する姿はよくない」と述べたが、効果はなかった。今回拒否権を行使する時のように原稿も自ら書いた。当時の状況を周囲の人たちは「朴槿恵式政治の決定版」と述べた。

ちょうど5年後、朴大統領の正面勝負がまた政界に暴風をもたらした。今度は国会法改正案に対する拒否権行使だ。「背信の政治」という言葉とともに劉承ミン(ユ・スンミン)院内代表に照準している。過去の政府の党・青瓦台(チョンワデ、大統領府)葛藤とは違い、今度は大統領が与党を攻撃した異例のケースだ。

青瓦台の関係者は28日、「朴大統領は、劉院内代表が増税、高高度ミサイル防衛(THAAD)体系問題などで自分の政治をし、公務員年金改革案交渉過程でも政府・与党の課題を自分の政治のために実験するかのような姿を見せた、と述べた」とし「大統領としては国政運営を後押しするべき与党院内代表の姿勢ではないという結論を出した」と述べた。また「原則を前に出した大統領特有の正面勝負スタイル」と説明した。


朴大統領をよく知るセヌリ党関係者は「朴大統領は政治をあたかも独立運動のようにするスタイル」とし「いったん正しいと考えて意志を固めれば誰も止められない。劉院内代表がその論理にかかった」と述べた。李明博政権で高位職を務めたある人物は「世宗市修正案論争当時を思い出せば分かる。正しいかどうかを問う前にこういうのが朴槿恵式スタイルだ」と述べた。

与党の関係者は「背信の政治を嫌悪する朴大統領としては劉院内代表が独自の色を繰り返し前に出すのが自分を裏切るものだと考えているのかもしれない」とし「朴大統領は崩れていく党を自分が2度(2004、2012年総選挙)も救ったと考えているが、党が自分の統制力の外に抜け出そうとするのは受け入れられないはず」と主張した。青瓦台の関係者は、現状況で朴大統領の心を変えたり説得する人物はいないと話している。

このため党・青瓦台の葛藤は29日が分岐点となる可能性がある。この日、セヌリ党は京畿道平沢(ピョンテク)で最高委員会議を開く。中東呼吸器症候群(MERS)と第2延坪海戦記念式出席のために決められた日程だ。この席で劉院内代表問題が議論されなければ、徐清源(ソ・チョンウォン)最高委員など親朴系統最高委員は午後に別途の最高委員会の開催を要求するという。午前には青瓦台で朴大統領が主宰する首席秘書官会議も開かれる。青瓦台の関係者は「劉院内代表が退いてこそ今の事態が整理されるだろう」と強調した。朴大統領が25日に続いてまた発言する可能性もある。

金泰欽(キム・テフム)議員ら親朴系議員は劉院内代表の辞任を議論するため議員総会招集を要求する連判状も回している。金議員は「議員総会招集要件の16人以上の署名を受けた」と述べた。29日の最高委員会の結果を見た後、実力行使をするという。劉院内代表が辞任しなければ親朴系最高委員が集団で党務を拒否するなどし、金武星(キム・ムソン)代表に圧力を加えることも検討しているという。



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